クレジットカードは種類が多く、
「結局どのカードを選べばいいの?」
「何枚くらい持てばいいの?」
と迷う方も多いと思います。
私自身もいろいろなカードを比較してきましたが、クレジットカードは役割によって、
① メインカード
② サブカード
③ 保管カード
の3つに分けて考えると、かなり整理しやすくなります。
| 分類 | 役割 | 普段持ち歩く? |
|---|---|---|
| メインカード | 日常のほとんどの支払いをまとめる中心のカード | ○ |
| サブカード | 特定のお店でメインカードより大きなメリットがあるときだけ使う | ○ |
| 保管カード | 特定の割引・積立・会員特典などのためだけに持つ | 基本× |
カードそのものに、
「このカードはメイン」
「このカードは保管」
と決まっているわけではありません。
同じ楽天カードでも、楽天サービスを中心に使っている人ならメインカードになりますし、私のように楽天証券の積立だけに使うのであれば保管カードになります。
大切なのは、
「自分の生活の中で、そのカードにどんな役割を持たせるか」
です。
ここからは、我が家のカード選びも参考にしながら、クレジットカードをどう選べばいいのかを整理していきます。
① メインカードは「基本還元率」と「ポイントの出口」で選ぶ
まず決めたいのが、普段の支払いの中心となるメインカードです。
スーパー、ネット通販、旅行、家電、日用品など、基本的な支払いはできるだけこのカードに集約します。
メインカードを選ぶときに、私が特に大切だと思っているのは、
「基本還元率」と「ポイントの出口」
の2つです。
基本還元率は1%以上をひとつの目安にする
現在は年会費無料でも、通常利用で1%程度のポイント還元を受けられるカードがあります。
そのため、特別な理由がなければ、
基本還元率1%以上
をひとつの目安にしてよいと思います。
例えば年間200万円を決済すると、
| 基本還元率 | 年間200万円利用 |
|---|---|
| 0.5% | 10,000円相当 |
| 1.0% | 20,000円相当 |
| 1.5% | 30,000円相当 |
となります。
メインカードは年間を通して大きな金額を使うため、0.5%の違いでも積み重なると大きくなります。
無料で発行できる還元率1%以上のカードの一例
| カード | 年会費 | 基本還元率 | 携帯料金との相性 | ネットショッピング | クレカ積立 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| リクルートカード | 無料 | 1.2% | 特になし | 特定の経済圏なし | 特になし | 経済圏を気にせず還元率重視 |
| 楽天カード | 無料 | 1.0% | 楽天モバイルとの経済圏 | 楽天市場 | 楽天証券 0.5%~1%※ | 楽天をよく使う |
| dカード | 無料 | 1.0% | ドコモ対象プランで最大220円/月割引 | dポイント対応店など | マネックス証券 | ドコモ・dポイント利用者 |
| PayPayカード | 無料 | 1.0% | ワイモバイルで330円/月割引※ | Yahoo!ショッピング | PayPay証券 0.7% | PayPay・Yahoo!・ワイモバイル利用者 |
| au PAYカード | 無料 | 1.0% | au・UQ対象プランで最大220円/月割引 | au PAYマーケットなど | 三菱UFJ eスマート証券 0.5% | au・UQ・Ponta利用者 |
ただし、
「還元率が一番高いカードを選べばいい」
というわけではありません。
もう一つ重要なのが、ポイントの出口です。
「ポイントの出口」を先に考える
クレジットカード選びでは、
「何ポイント貯まるか」だけでなく、「貯めたポイントを最終的に何に使いたいのか」
を考えることが大切です。
例えば、
| ポイントを何に使いたい? | ポイントの出口 | カードのイメージ |
|---|---|---|
| 飛行機に乗りたい | JAL・ANAマイル | JALカード、ANAカードなど |
| ホテルに泊まりたい | ホテルポイント | Marriott、Hilton系カードなど |
| 普段の買い物に使いたい | 楽天・V・PayPayなど | 各ポイントが貯まるカード |
例えば、
「旅行が好きで飛行機に乗りたい」
のであれば、JALやANAのマイルを貯めやすいカードが候補になります。
「ホテル旅行が好き」
なのであれば、MarriottやHiltonなどホテル系のカードも候補です。
一方、
「旅行にはあまり行かないので、ポイントは生活費に使いたい」
のであれば、楽天ポイント、Vポイント、PayPayポイントなど、普段使いやすいポイントを選んでもいいでしょう。
例えば、日用品を安く買いたい人なら、WAON POINTを毎月20日にウエルシアで1.5倍分として使う、といった出口もあります。
つまりメインカードは、
① 基本還元率1%以上をひとつの目安にする
② 貯めたポイントを何に使いたいのかを考える
この2つから選ぶと、かなり決めやすくなります。
我が家のメインカードはMarriott Bonvoy
我が家がクレジットカードのポイントを貯める一番の目的は、
家族旅行に使うこと
です。
特に、ホテル宿泊とJALマイルに使いたいと考えています。
そこでメインカードとして利用しているのが、
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
です。
通常利用では100円=3 Marriott Bonvoyポイントが貯まり、Marriott系列ホテルの宿泊だけでなく、JALなど航空会社のマイルにも交換できます。
我が家が、こうしたホテルポイントやマイルを貯めている理由は大きく2つあります。
理由① 1ポイント=1円以上の価値で使える可能性がある
一般的なポイントは、1ポイント=1円で使うものが多いですよね。
一方、ホテルポイントやマイルは、使い方によって1ポイント・1マイル=1円以上の価値になることがあります。
例えばMarriott Bonvoyポイントをホテル宿泊に使い、仮に1ポイント=1円相当で使えたとすれば、100円のカード利用で3ポイント貯まるため、100円=3円相当、つまり3%相当の価値になります。
マイルも同じで、例えば20,000円の航空券を10,000マイルで予約できれば、
1マイル=2円相当
で使えたことになります。
このように、使い方次第でポイントの価値を高められる可能性があるのが、ホテルポイントやマイルの魅力です。
理由② 普段の支払いが家族旅行に変わるのがうれしい
もう一つ大きいのが、
普段の生活で貯めたポイントが、家族旅行に変わること
です。
毎月の固定費や普段の買い物で貯めたポイントが、
ホテルの宿泊代になったり、家族4人分の飛行機代になったりする。
そうすると、
「普段の生活で貯めたポイントで、家族旅行に行けた」
という実感があります。
もちろんカードの年会費などもあるので、完全に無料というわけではありません。
それでも我が家では、ポイントを日用品などの支払いに使うより、
ホテルや飛行機に使って、家族旅行という経験に変える。
そこに大きな魅力を感じています。
② サブカードは「メインカードを局地的に上回るカード」
次に考えるのがサブカードです。
サブカードは、メインカードの代わりになるカードではありません。
イメージとしては、
「メインカードの弱い部分だけを局地的に補うカード」
です。
例えば普段はメインカードを使っていても、特定の買い物のみ、メインカードより大幅に還元率が高くなるカードがあるのであれば、
その購入だけサブカードを使う
という考え方です。
たとえば、
三井住友カード(NL)
三菱UFJカード
JCBカードS/JCBカードW
といった、特定のコンビニや飲食店で還元率が大きく上がるカードなどですね。
※三井住友カード(NL)・三菱UFJカード・JCBカードS/Wなど、高還元サブカードの比較について詳しくはこちら
ただ、ここに関しては、カードが増えすぎると管理が面倒になるので、メリットが大きい場合のみ活用する程度で十分です。
③ 保管カードは「特定の目的のためだけに持つカード」
最後が保管カードです。
保管カードは、メインカードやサブカードとは考え方が違います。
日常の買い物で使うことを目的とせず、
「そのカードを持つことで得られる特定のメリットのためだけに保有する」
カードです。
そのため、基本的には財布に入れず、自宅で保管します。
代表的なのは次のような使い方です。
| 保管カードの用途 | 目的 | 具体例 |
|---|---|---|
| 携帯料金の割引・特典 | 指定カードを支払方法に設定して、毎月の通信費を下げたり特典を受けたりする | PayPayカード × Y!mobile、dカード × ドコモ、au PAYカード × au・UQ mobile |
| 証券会社のクレカ積立 | 投資信託の積立にカードを設定して、積立額に応じたポイントを受け取る | 楽天証券 × 楽天カード、SBI証券 × 三井住友カード(NL)など |
| 家族マイルなどの会員制度 | カードを保有することで利用できる家族向け制度や会員特典を活用する | JALカード家族プログラム |
| カード会員限定の優待サービス | レジャー・映画・旅行・飲食店などの会員限定割引を利用する | JCBカードS × JCBカードS 優待 クラブオフ |
| ネットショッピング | 特定のネットショップで還元率や特典が大きく上がる場合だけ利用する | 楽天市場 × 楽天カード、Amazon × Amazon Mastercard、Yahoo!ショッピング × PayPayカードなど |
保管カード① 携帯料金を安くする
一つ目は、
携帯電話料金の割引
です。
通信会社によっては、指定されたクレジットカードを支払方法に設定すると、毎月の料金が安くなることがあります。
| カード | 携帯会社・ブランド | 携帯料金・通信の特典 | 具体的な特典 |
|---|---|---|---|
| dカード | ドコモ | ○ 料金割引 | 対象プランで月220円割引 |
| ahamo | ○ データ増量 | +1GB/月(550円相当) | |
| PayPayカード | ソフトバンク | ○ 料金割引 | 対象プランで月330円割引 ※ペイトク2等。旧対象プランでは187円の場合あり |
| ワイモバイル | ○ 料金割引 | シンプル3で月330円割引 | |
| LINEMO | × | 恒常的な月額料金割引なし | |
| au PAYカード | au | ○ 料金割引 | 対象プランで月220円割引 |
| UQ mobile | ○ 料金割引 | 対象プランで最大月220円割引 | |
| 楽天カード | 楽天モバイル | × 料金割引なし | 楽天モバイル契約+エントリーで楽天市場+4倍 |
dカード・PayPayカード・au PAYカード
→ 携帯料金そのものを安くできるケースがある
楽天カード+楽天モバイル
→ 携帯料金は安くならないが、楽天市場のポイント還元が大きく上がる
以前、我が家では、
PayPayカード × Y!mobile
を活用していました。
PayPayカードをY!mobile料金の支払方法に設定することで割引を受けられるため、
PayPayカード=Y!mobile料金専用
として保有していました。
保管カード② 証券会社のクレカ積立
二つ目は、
証券会社のクレカ積立
です。
投資信託を毎月積み立てているのであれば、現金ではなくクレジットカードで積み立てることで、ポイントがもらえる場合があります。
主な年会費無料カードを比較すると、次のようになります。
| カード | 証券会社 | たまるポイント | クレカ積立還元率 | 月10万円積立時の年間ポイント | キャッシュレス積立上限 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 三井住友カード(NL) | SBI証券 | Vポイント | 0.5% | 6,000P | 月10万円 | 前年のカード利用額が、クレカ積立を除いて年間10万円以上の場合0.5% |
| PayPayカード | PayPay証券 | PayPayポイント | 0.7% | 8,400P | 月10万円 | |
| dカード | マネックス証券 | dポイント | 1.1%・0.6%・0.2% | 8,760P | 月10万円 | 月5万円まで1.1%、5万円超~7万円まで0.6%、7万円超~10万円まで0.2% |
| au PAYカード | 三菱UFJ eスマート証券 | Pontaポイント | 0.5% | 6,000P | 月10万円 | |
| 楽天カード | 楽天証券 | 楽天ポイント | 0.5~1.0% | 6,000~12,000P | 月15万円※ | 代行手数料が年率0.4%以上の投資信託は1%、0.4%未満は0.5% |
| 三菱UFJカード | 三菱UFJ eスマート証券 | グローバルポイント | 0.55% | 6,600P | 月10万円 |
※楽天証券は、楽天カードによるクレカ積立が月10万円まで。さらに楽天キャッシュによる積立を月5万円まで併用できるため、合計月15万円までキャッシュレスで積み立てることができます。
こうして比較すると、カードによって多少の差はあります。
ただ、どれも年会費無料のカードで、年間ポイントの差も数千円程度であることが多いです。
そのため、
ポイント還元率だけを理由に証券会社を変更する必要まではない
と考えています。
基本的には、
「今使っている証券会社で利用できる無料カードを使う」
くらいで十分です。
我が家では、
楽天証券 × 楽天カード
を利用しています。
保管カード③ 福利厚生のように使う
たとえば、JCBカードSは、年会費永年無料ですが、カード会員になると、
「JCBカードS 優待 クラブオフ」
を無料で利用できます。
クラブオフは、株式会社リロクラブが提供している会員制の優待サービスで、国内外20万ヵ所以上の施設・サービスで割引や特典を受けられます。ジャンルも、旅行、レジャー、映画、グルメ、日用品などかなり幅広くなっています。
Club Offではこんな優待がある
| 利用シーン | 優待例 | 使い方のイメージ |
|---|---|---|
| 映画 | TOHOシネマズ 2,000円→1,500円 | 映画を見る前にチケットを購入 |
| 水族館・レジャー | 横浜・八景島シーパラダイス 3,500円→3,000円 | 家族旅行やお出かけ時に利用 |
| 温泉・レジャー | 箱根小涌園ユネッサン 通常料金から300円OFFなど | 旅行先の施設を検索 |
| レンタカー | ニッポンレンタカー 基本料金17~41%OFF | 旅行前にレンタカー料金を比較 |
| ホテル | ホテル京阪ユニバーサル・タワーなど専用プラン | 楽天トラベルなどと料金比較 |
| ピザ | PIZZA-LA 4,000円以上で500円OFF | 自宅で注文するときに利用 |
我が家の場合は、
旅行に行く前
→ ホテル、レンタカー、観光施設を検索
家族で遊びに行く前
→ 水族館、テーマパーク、アスレチック、温泉などを検索
といった使い方をしています。
保管カード④ ネットショッピング専用カード
4つ目は、
ネットショッピング専用カード
です。
ネットショッピングの場合、実店舗のようにカード本体を持ち歩く必要がありません。
一度ショッピングサイトにカードを登録しておけば、カード自体は自宅に保管したまま利用できます。
例えば、よく利用するネットショップと相性の良いカードには、次のようなものがあります。
| よく使うネットショップ | 相性の良いカード例 | 還元のイメージ |
|---|---|---|
| 楽天市場 | 楽天カード | 基本3倍(楽天市場通常1倍+楽天カード通常分1倍+楽天カード特典分1倍) |
| Amazon | Amazon Mastercard | プライム会員2%、非プライム会員1.5% |
| Yahoo!ショッピング | PayPayカード | 毎日最大5%。LYPプレミアムなどの条件を満たすと最大7%、5のつく日は最大11% |
| au PAY マーケット | au PAYカード | au・UQ mobile、Pontaパスなど各種条件を満たすと合計最大10% |
※いずれも対象金額、ポイント上限、事前設定、会員条件などがあります。2026年9月時点の内容です。
「自分がいつも使っているネットショップで、専用カードを使うとどのくらい還元率が上がるのか」
を確認して、メリットが大きければネットショッピング専用の保管カードとして持っておくのも一つです。
※楽天経済圏の活用法(作成中)
ただし、必ず専用カードを使った方が得とは限らない
ここで大切なのは、
「ネットショップと相性の良いカードだから、必ずそのカードで払う」
わけではないことです。
他に優先したいメインカードがあるのであれば、そちらを使った方が家庭全体ではメリットが大きい場合があります。
我が家は楽天市場を使っているけれど、楽天カードでは払っていない
我が家も楽天市場はよく利用しています。
しかも楽天カード自体も、楽天証券のクレカ積立用として保有しています。
それなら、
「楽天市場も楽天カードで払った方がいいのでは?」
と思いますよね。
ただ、現在我が家では楽天市場でもMarriott Bonvoyアメックス・プレミアムで決済しています。
理由は大きく2つです。
一つ目は、Marriottカードでは通常、
100円=3 Marriott Bonvoyポイント
が貯まること。
そしてもう一つ、我が家にとってさらに重要なのが、
年間500万円のカード利用を達成して、Marriott Bonvoyプラチナエリートを取得すること
です。
楽天市場で楽天カードを使えば楽天ポイントの還元率は上がります。
しかし、その分Marriottカードの年間利用額にはカウントされなくなります。
我が家の場合は、
楽天市場で楽天ポイントを少し多くもらうことよりも、Marriottへ決済を集約して500万円を達成する方がメリットが大きい
と考えています。
そのため、
楽天カード
=楽天証券の積立専用
楽天市場
=Marriottで決済
という使い方にしています。
クレジットカード選びは「枚数」より「役割」で考える
クレジットカードというと、
「何枚までなら持っていいの?」
という話になりがちです。
ただ、私は枚数そのものよりも、
「そのカードを持つ理由を説明できるか」
の方が大切だと思います。
メインカードは、
基本還元率+ポイントの出口
で選ぶ。
サブカードは、
自分がよく利用するお店で、メインカードを明確に上回り、その差が年間で見ても十分大きい場合だけ
追加する。
保管カードは、
携帯料金の割引、クレカ積立、カード保有者向け制度など、持つ目的が明確なものだけ
保有する。
我が家では、今は次のように使っています。
| 分類 | カード | 普段持ち歩く? | 主な役割 |
|---|---|---|---|
| メイン | Marriott Bonvoy Amex Premium | ○ | 基本決済・年間500万円・ホテル・マイル |
| サブ | JALカード | ○ | Marriottで年間500万円の利用達成後、JALカード特約店などマイルが貯まりやすい場面で活用 |
| 保管 | 楽天カード | × | 楽天証券のクレカ積立 |
| 保管 | JCBカードS | × | JCBカードS 優待 クラブオフ |
すべての支払いで1円でも多くポイントを取ろうとすると、カードが増え、管理も複雑になっていきます。
それよりも、
「普段使うカードはメイン1枚+必要最小限のサブカード」
にして、役割をシンプルにするくらいが、長く続けるにはちょうどいいのではないかと思います。

1級FP 磯山裕樹