僕がこれまで200冊以上のお金に関する本を読んできた中で、「この本を読んで人生が変わった!」「お客様にも読んでもらいたい!」「自分の子供にも読んでほしい!」と思える本をいくつかご紹介しています。
2010年のダニエル・カーネマンさんの年収と幸福度の関係の研究では、年収1000万円になるまでは幸福度は上がり続けるが、年収1000万円を超えると幸福度が上昇しなくなることを明らかにしました。つまり、幸福度は年収1000万円で頭打ちになるということです。この研究結果を理由に、「年収1000万円以上稼いでも意味はない」と考えている人もいるかもしれません。
しかし、2023年、ダニエル・カーネマンさんは最新の研究で、年収が上がれば上がるほど幸福度は上昇するという結論を出しました。つまり、お金があればあるほど幸せということです。
今回は、お金と幸せの関係を「残酷すぎる幸せとお金の経済学(佐藤一磨著、プレジデント社)」を参考に、特に面白かった点について、お金のプロ目線でお伝えします。
YOUTUBEで全てを語っておりますので、是非ご覧ください。
動画は9分の長さがありますが、非常に濃い内容ですのであっという間に見ることができます。
動画の内容は文章でもここから下にまとめておりますので、こちらもご覧ください。
結婚は幸せなのか?
調査結果よると、結婚している人は未婚の人より幸福度が高いというデータがあります。
出典:残酷すぎる幸せとお金の経済学(佐藤一磨著、プレジデント社)
しかし、結婚している人が、全員幸福度が高いというわけではありません。夫婦関係の満足度により、大きく異なります。こちらの図は、既婚女性の夫婦関係の満足度による幸福度の違いを表した図です。
出典:残酷すぎる幸せとお金の経済学(佐藤一磨著、プレジデント社)
夫婦関係に満足している場合は、幸福度が高いですが、普通の場合は、未婚と変わりません。夫婦関係に不満を感じている場合は、未婚や離婚している人よりも幸福度が低いという結果になっています。
夫婦関係は経年劣化する
こちらは、結婚期間別の夫婦関係の満足度の構成比を表した図になります。
出典:残酷すぎる幸せとお金の経済学(佐藤一磨著、プレジデント社)
この結果を一言で言えば、「夫婦関係は経年劣化する」となるでしょう。夫婦関係にすごく満足できるのは結婚してからの数年間であり、時間が経つにつれて普通になっていく。これは実感に近いのではないでしょうか。
出典:残酷すぎる幸せとお金の経済学(佐藤一磨著、プレジデント社)
本書ではこのように書かれていました。
夫婦関係の満足度が低くなるということは、幸福度も低くなります。一方、結婚当初の夫婦関係の満足度を維持することができれば、幸せに生活し続けることができるということです。
子どもの数と幸福度の関係は?
こちらは子どもの数によって変化する既婚女性の生活満足度のデータです。
出典:残酷すぎる幸せとお金の経済学(佐藤一磨著、プレジデント社)
私は、子ども2.3人が一番幸せなのではと、なんとなく思っていましたが、子どもの数が増えれば増えるほど幸福度が下がっていくのは意外でした。
子どもが増えるほど幸福度が下がる理由として、本書では次の3点が書かれていました。
①お金
教育費の負担が増え、それにともない老後資金が不足する
②夫婦関係
子育てはどの夫婦も初めてなので、精神的・肉体的ストレスから夫婦関係が悪化する
③家事・育児負担
家事・育児の負担をどちらが、どれくらいするか問題が発生する
幸せになるための一番の解決策
ここまでのデータでいえることは、結婚は幸せをもたらす。しかし、夫婦関係の満足度を長期的に維持しないと幸せにはなれないということです。
良好な夫婦関係を維持するために、どうすればいいのでしょうか?
さまざまな解決策があるとは思いますが、私が考える一番の解決策は「お金」だと思います。
幸福度が下がる理由は、お金があれば、ある程度解決できます。
お金があれば、子どもの教育費に頭を悩ます必要はありません。老後資金の不足を心配する必要もありません。
家事・育児をどちらが、どのくらいやるか問題も、「どちらもやらない」という選択ができます。ロボット掃除機、床拭きロボット、食洗器、乾燥機などを買って機械にやってもらう。家事代行や習い事のタクシー送迎など、他の人にやってもらう。月謝は高いが、保護者の時間が拘束されない習い事を選択することもできます。
家計を整えると人生が変わる
すると、時間が生まれ、気持ちに余裕をもって生活できるようになります。気持ちに余裕があると、パートナーを思いやり、やさしく接することができ、夫婦関係も不思議と良好になります。これは、私自身も、私のお客様も体感していることです。
私自身も結婚当初のことを思い返すと、毎日が仕事と育児で疲れ、イライラしてしまい、子どもにあたったり、妻ともギスギスして離婚の危機があったり、結婚したときにイメージしていた「家族で楽しく過ごす幸せな生活」とは程遠いものでした。
しかし、今は、「家族で楽しく過ごす幸せな生活」をおくることができていると、自信をもって言えるほどになりました。それには、たった一つのことをしただけです。
たった一つのこととは、「家計を整えた」だけ。
「貯蓄できる家計」を作っただけです。
家計を整えたことで、離婚の危機があったほどギスギスしていた夫婦関係も、不思議と円満になり、仕事もうまくいくようになったのです。
今までより収入が増えたわけではありません。我慢して節約しているわけでもありません。宝くじを当てたわけでもありません。それなのに、お金の不安なく、家族と過ごす「今」を心から楽しめるようになったのです。
家計を整えただけで人生が変わりました。
2023年のダニエル・カーネマンさんの最新の研究結果、年収が上がれば上がるほど幸福度は上昇するという研究結果が示しています。お金があれば、長期的に良好な夫婦関係を維持することができ、幸せにつなげることができます。
一度夫婦で真剣に考え、貯蓄できる家計を作ることが、子育て世代の夫婦の幸せに直結します。家計を整えることが第一歩です。
最近は、副業で収入を増やそう、投資でお金を増やそうと考えている人が多い印象です。しかし、穴だらけの財布に、入ってくるお金を増やしても、財布の中にお金が増える資産をいれても、財布にはお金が残りません。まずやるべきは、誰でもできて、一番簡単な「家計を整える」ことです。副業や投資をやらないほうがいいということではなく、順番の問題です。
誰でもできます。その一歩が人生を変えます。この機会に、夫婦で家計を考えてみましょう。
まとめ
今回は、お金と幸せの関係を「残酷すぎる幸せとお金の経済学(佐藤一磨著、プレジデント社)」を参考に、特に面白かった点についてお伝えしました。
僕の考えや行動を踏まえて、お金のプロ目線でお伝えしましたが、ほんの一部しかお伝えしていませんし、僕の価値観での感想です。
皆さんも読んでいただき、是非感想を教えていただけたら嬉しいです。
「お金の本を読みたいけど、どの本から読んだらいいか?」と悩んでいる方へ、おすすめの本の記事をまとめています。是非参考にしてみてください↓↓↓
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