「マリオットカードを活用しようと思っているのですが、最初からしっておけばよかったということはないですか?」
書籍「夫婦貯金年150万円の法則」の読者から、P162~166の『ポイントで「ザ・リッツ・カールトン」に家族旅行』の部分について、質問いただきましたので解説していきます。
旅行好きのための最強のクレジットカード「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード」(以降マリオットカードと表記)は、僕自身も活用しており、とてもおすすめのクレカです。
今では使いこなしているマリオットカードですが、「最初から知ってたらもっとお得に旅行ができた!損をしなかったのに!」ということも多いです。今回は、これまで活用してきた経験をふまえて、メリットばかりが強調されるマリオットカードの「落とし穴とその対策」についてお伝えします。
YOUTUBEで全てを語っておりますので、是非ご覧ください。
動画は約13分の長さがありますが、非常に濃い内容ですのであっという間に見ることができます。
動画の内容は文章でもここから下にまとめておりますので、こちらもご覧ください。
「貯め方」の落とし穴と対策
まず、ポイントの「貯め方」の落とし穴とその対策を見ていきます。
①ポイント対象外な決済がある
マリオットカードで決済すると100円につき3ポイント貯まります。しかし、このポイントが対象外、または半減(200円で3ポイント)する場合があります。
【ポイント加算の対象外の一例】
NHKの支払いや、SMART ICOCA・楽天Edyの決済サービスへのチャージなど
【ポイント半減(200円で3ポイント)の一例】
電力会社やガス会社、水道、税金など
詳しくは、こちらをクリックすると確認できます。
ポイント対象外になる支払いも、無料宿泊やプラチナエリートの獲得条件である利用実績にはカウントされます。ただし、年会費、分割払い/リボルビング払いにおける手数料や遅延損害金などは利用実績にカウントされません。
対策
ポイント対象外や半減する支払いだけ、別のカードにする選択肢もあるが、そんなに数も多くないので気にせずマリオットカードで決済。特にプラチナ会員の条件400万円決済を目指している人は気にしない。
②アメックスで決済できない店がある
VISAやMasterカードは、ほぼどの店でも決済できるが、アメックスは決済できない店もあります。ただ、利用可能なカードの中にアメックスと書いていなくても、アメックスはJCBと提携しているので、JCBと表示あれば使えることがあります。
対策
アメックスが使える場所で買い物をしよう!
③ネット検索でカードを作るのは損
既にマリオットカードを持っている人の紹介経由でクレカを作成するとインターネットで自分で申込するよりたくさんポイントが貯まります。(2025年2月現在:紹介ポイント6000ポイント)
紹介してくれる知人にもポイントが入るので喜んで紹介してくれると思います!もし、知人がいない場合、僕に紹介ポイントが入っても良いよという人は下記にメールをしていただければ、紹介URLをメールさせていただきます。isoyama@isoyama-fp-office.com
対策
カード作成時は紹介で作ろう!
「使い方」の落とし穴と対策
次に、ポイントの「使い方」の落とし穴とその対策を見ていきましょう。
④地方に住んでいる人は選択肢が限られる
マリオットのホテルは関東や関西に集中しているので、地方に住んでいる人は遠出の旅行になる場合が多くなり、宿泊代のほかに、交通費も必要です。僕が住んでいる岡山の場合、一番近いホテルはシェラトン神戸です(ビジネスホテル系のホテルは除く)。気軽に「近場で1泊2日ゆっくりしに行こう」というホテルの使い方はしづらいです。
また、都市部の空港ではさまざまなな行き先の選択肢がありますが、地方だと飛行機の選択肢も少ないので、マイルに変えて旅行するにも地元の空港発だと行き先が限られてしまいます。岡山の場合、国内線は東京、沖縄、北海道だけです。
また、マリオットは日本旅館的なホテルは少ないです。また、温泉があるホテルも多くありません。そのため、伝統的な日本旅館で温泉につかりながらゆっくり過ごしたい人は向いていません。
対策
マリオットポイントの使い道がご自身の旅行スタイルにあっているか考えてカードを作ろう!
⑤子どもの添い寝の条件に注意
添い寝の条件はホテルにより違います。12歳までは添い寝が無料のホテルが多いですが、添い寝が設定できないホテルもあります。たとえば、シェラトン東京ベイは、7歳以上の子どもは1人1ベッド必要です。その場合、エキストラベッドの追加費用がかかったり、部屋を変更する必要がでてきます。
対策
予約後にホテルへ子どもの添い寝ができるか確認しよう!
⑥ポイントで予約すると損することがある
支払いをすると5万円、ポイントでは4万ポイントなど、1ポイント1円以上で使える場合もあるが、支払いをすると5万円、ポイントでは6万ポイントなど、ポイントで宿泊することがお得にならないこともあります。
また、ホテルごとでポイント宿泊できる日が異なり、旅行日にポイントを使えないこともあります。
こちらは、「ザ・リッツ・カールトン 大阪」の2025年3月の必要ポイント数です。年末時期は高くなっており、56,000~101,000ポイントまで、同じ宿泊なのに日程によって必要なポイント数が変わります。
出典:マリオットボンボイHPより ※2025年2月に検索
対策
予約ごとにポイントを使うかどうか判断しよう!
⑦予約時期により、ホテル料金が2倍以上違う
Marriott Bonvoyの公式予約では時期やホテルの空室状況によって、宿泊料金や宿泊に必要なポイント数が変動します。早めに予約をとるかとらないかで2倍以上変わってくることもあります。マリオットのホテルでは基本、到着2日前までキャンセルが無料の場合が多いので、旅行の予定が決まれば、まず仮で予約をしておくとお得に泊まることができます。
対策
旅行に行くかもしれなければ、とりあえず仮予約!
⑧連泊予約する場合は注意
2連泊で予約していたが、予定が変更になり1泊になった場合、Marriott Bonvoyの公式予約では、減泊という概念がなく、取り直しになります。時期やホテルの空室状況によって宿泊料金や宿泊に必要なポイント数が変動するので、連泊の予約を減泊すると、予約時の価格やポイント数でなく、変更日の価格、ポイント数になるので注意しましょう。
以前、1泊35000ポイントで2連泊で予約をしており、1泊になったので取り直しをすると、1泊35000ポイントが50000ポイントになってしまいました。
同じホテルでポイントを使って5連泊の予約をすると4泊分のポイント数で宿泊できたり、連泊割引プランもあるので、その場合はどう予約を取るか考えましょう。
対策
連泊で宿泊するときの予約は、減泊に備えて1泊ずつも検討しよう!(同じ部屋にならない可能性があり ※僕の経験では今まで違う部屋になったことはありません)
⑨マリオット以外のホテルに目がいかなくなる
部屋や施設だけでなく、ホテルスタッフの質、豪華な食事、プラチナ会員になるとラウンジへのアクセスなどがあるマリオットグループのホテルに泊まるのが当たり前になると、他のホテルに泊まる選択肢が持ちずらくなります。
出典:マリオットHPより
対策
マリオットホテルが飽きるまでは、全力で楽しもう!
「会員特典」の落とし穴と対策
次に、マリオットの「会員特典」の落とし穴と対策について見ていきましょう。
⑩アップグレードを過度に期待しない
ゴールドやプラチナの会員特典では、少し部屋が広くなる、高層階になる、眺めがよくなるなど、部屋が大きく変わることは少ないです。繁忙期では、アップグレードされないこともよくあります。カードを持つだけで手に入るゴールド会員、カードで400万円決済しただけで手に入るプラチナ会員が増えていることが要因です。
アップグレードされやすくするためには、下記のような点が有効です。
●平日など閑散期に旅行
●連泊ではなく、1泊で
●誕生日や記念日で
●チタンやアンバサダーの上級会員になる
対策
アップグレードに過度な期待をせず、なったらラッキーくらいな気持ちで旅行しよう!
⑪家族カードではマリオットの会員資格はもらえない
マリオットのホテルライフをよくするためには、プラチナ会員になることが一番簡単です。一般的な家庭では、夫婦それぞれのクレカ決済で400万円をすることは難しく、家族カードを使い、夫婦2人で400万円決済を達成している人が多いのではないでしょうか?
ここでの注意点は、家族カードの人には会員資格は付与されないことです。家族カードの人だけがホテルに宿泊しても、ゴールドやプラチナの会員特典の利用はできません。宿泊実績にも反映されません。
対策
どちらもクレカの審査が通りそうなときは、より旅行に行くほうをメインカードにしよう!
家族カードの「メリット・デメリットとその対策」「家族カードを作ったほうがいい人」については、下記にて詳しく解説しています。
⑫プラチナ400万円決済の集計期間に注意
プラチナ会員になるための400万円決済を達成する集計期間は、カードを作った日から1年ではなく、毎年1月1日から12月31日までとなってます。
たとえば、10月にクレカを作った場合、3か月しか集計期間がありません。3カ月で400万円決済はなかなか難しいです。家具家電などの大きな買い物を検討している場合、翌年の1月に回したほうが、プラチナの集計期間になるのでよいかもしれませんね!
対策
クレカ初年度の大きな買い物は、翌年に回したほうがプラチナ会員になれるかも!
⑬クラブラウンジ特典は必ず利用できるわけではない
リッツ・カールトンなど一部のホテルでは、プラチナ特典でクラブラウンジが使えません。また、子どもが入れない時間帯をもうけるホテルが増えてきました。特に、カクテルタイムといってお酒とご飯が楽しめる時間帯に制限があるホテルが多いです。その時間にまったく入れない場合と一部の時間帯だけ入れるパターンがあります。
たとえば、「名古屋マリオットアソシアホテル」では、2025年4月から小学生以下は17時半~利用不可と変更になります。
対策
クラブラウンジに子どもが入れるかどうか事前にホテルに確認しよう!
⑭プラチナ会員を目指し、財布のひもが緩む
年間400万円決済すると、プラチナ会員になれるので、そこを目指して必要以上の買い物をする可能性があります。プラチナ会員が魅力的すぎるので、「プラチナ会員になれるんやから使ってもいっか」とムダな買い物を正当化してしまう、結構そういう人を見ます。
対策
今のお金の使い方で、できることをすべてやって、年間400万円決済をまず目指しましょう。
誰でもできる「マリオットカード」で400万円決済して、プラチナ会員になる方法については下記にて詳しく解説しています。
⑮プライオリティ・パスの付帯なし
プライオリティ・パスとは、世界中の空港ラウンジを利用できる会員制のサービスです。通常、年会費がかかりますが、ハイステータスなクレカには特典として付帯される場合が多いです。残念ながら、マリオットカードにはついていません。マリオットカードで入れる空港ラウンジは、国内空港と海外1か所のみです。
対策
国内旅行なら問題なし!海外旅行によく行き、海外の空港ラウンジを利用したいなら別のカードの2枚持ちを検討しよう!
まとめ
今回は、これまで活用してきた経験をふまえて、メリットばかりが強調されるマリオットカードの「落とし穴とその対策」についてお伝えしました。
「貯め方」の落とし穴は次の3点です。
①ポイント対象外な決済がある
②アメックスで決済できない店がある
③ネット検索でカードを作るのは損
「使い方」の落とし穴は次の6点です。
④地方に住んでいる人は選択肢が限られる
⑤子どもの添い寝の条件に注意
⑥ポイントで予約すると損することがある
⑦予約時期により、ホテル料金が2倍以上違う
⑧連泊予約する場合は注意
⑨マリオット以外のホテルに目がいかなくなる
「会員特典」の落とし穴は次の6点です。
⑩アップグレードを過度に期待しない
⑪家族カードではマリオットの会員資格はもらえない
⑫プラチナ400万円決済の集計期間に注意
⑬クラブラウンジ特典は必ず利用できるわけではない
⑭プラチナ会員を目指し、財布のひもが緩む
⑮プライオリティ・パスの付帯なし
僕のように「最初から知ってたらもっとお得に旅行ができた!損をしなかったのに!」とならないように、マリオットカードをお得に使いこなし、家族で最高の思い出を作っていきましょう!
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