「先日、家電量販店に行って携帯を見直してきました。準備をしていったので、時間は本で書いてあったように3時間程度で手続きができ、年間約10万円削減ができました。なんでこんな簡単なことを今まで先送りしてきたのか後悔しています。きっかけをいただきありがとうございます。手続きをしているとき、モバイル保険を説明されたのですが、入るべきか磯山さんの意見を教えてください。」
書籍「夫婦貯金年150万円の法則」の読者から、P135~137の『3時間でできる携帯電話の見直し2ステップ』の部分について、質問いただきましたので解説していきます。
結論、モバイル保険は不要だと考えます。
今回は、モバイル保険が不要だと考える2つの理由について解説していきます。
①不利な賭けになる
そもそも、モバイル保険は、保険会社の利益がある分、不利な賭けになります。当たり前の話です。保険会社はボランティアではなく、事業としてモバイル保険を提供しています。
たとえば、A~Dさんがモバイル保険に入りました。Aさんの携帯が一定の条件で故障すると、お金が給付されます。Aさんは「すごく助かった!得した!」と言っていますが、BCDさんは損をしています。これまで払ってきたお金は保険会社にあり、そこから保険会社の利益を引いた額が返ってくる計算がされています。この仕組みになっている以上、不利な賭けになってしまいます。
これは、別に使ってはいけないってことではありません。たくさんの人から少しずつお金を集めて大変な人にお金を支払っていくシステムは必要です。不利な賭けになることを知っていて、それでも必要な人は活用しましょう。
たまに、保険で利益を得ようと考える人がいますが、確率的には、保険で得するのは難しいです。保険は得するために入るのではなく、経済的な損失から人生を守るために入るものです。本来の目的を忘れないようにしましょう。
②保険で備えることではない
保険で備えるかを考えるうえで、4つのリスク区分に分けて考えると分かりやすいです。縦軸は発生する確率、横軸は発生したときのコストです。モバイル保険は、どこに該当するでしょうか?
出典:「夫婦貯金年150万円の法則」より
減らす|確率が高く、損害額は小さいリスク
発生したときのコストは、持っている携帯によりますが、iPhoneの場合、20万円程度するモノもあります。20万円は、人生が終わるレベルの損失ではありません。「貯金がないので20万円は私にとってとても高いです」と思う人もいるかもしれませんが、その人は、そもそも20万円の携帯を買ってはいけない人です。
誰もが携帯を落としたという経験があると思うので、発生する確率は高いです。
つまり、モバイル保険は、図の「確率が高く、損害額は小さいリスク」に該当します。
出典:「夫婦貯金年150万円の法則」より
対策は、リスクを減らすことです。よく落としてしまうのであれば、落ちても壊れにくい頑丈なケースに入れる、落ちないようにリングをつけたり、肩掛けのストラップをつけてリスクを減らしましょう。そして、保険料を払うのではなく、そのお金を自分で貯蓄しておき、もし故障したときはそこからお金を出せる準備をしておきましょう。
まとめ
モバイル保険が不要だと考える理由は次の2つです。
①不利な賭けになる
②保険で備えることではない
保険は得するために入るのではなく、経済的な損失から人生を守るために入るものです。モバイル保険は、「確率が高く、損害額は小さいリスク」に該当するので、保険で備えるのではなく、リスクを減らす対策が有効です。そして、保険料を払うのではなく、そのお金を自分で貯蓄しておき、もし故障したときはそこからお金を出せる準備をしておきましょう。
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