「これまで対面の銀行と保険で貯蓄をしてきた私にとって、ネット銀行と証券口座だけでシンプルに家計を管理する方法はとても参考になりました。磯山さんのおすすめのネット銀行、証券口座があれば教えていただけませんか?」
書籍「夫婦貯金年150万円の法則」の読者から、P197~232の『「貯蓄の自動化」を作ろう』の部分について、質問いただきましたので解説していきます。
結論、「楽天銀行」と「楽天証券」の組み合わせがおすすめです。
今回は、楽天銀行のメリット、デメリットとその対策についてお伝えしていきます。
YOUTUBEで全てを語っておりますので、是非ご覧ください。
動画は約7分の長さがありますが、非常に濃い内容ですのであっという間に見ることができます。
動画の内容は文章でもここから下にまとめておりますので、こちらもご覧ください。
目次
メリット
楽天銀行のメリットは次の点があります。
①ATM・振込手数料が無料
楽天銀行の会員ランクにより、ATMと振込手数料が一定回数まで無料になります。
出典:楽天銀行HPより
「毎月25日終了時点のお預かり資産残高」、または「前月26日~毎月25日の対象商品・サービスのお取引件数」の条件でクリアしている高いほうのステージの優遇を翌月の1日から受けることができます。
●ATM手数料が最大7回/月 無料に
●振込み手数料が最大3回/月 無料に
※給与・賞与・公的年金の受け取りがあれば、会員ランクによらず振込手数料は3回無料
また、給与の受け取りや振込など、取引の回数により知らない間にポイントが貯まっていきます。
出典:楽天銀行HPより(2024年6月3日)
②楽天証券と連携すると預金金利がアップ
楽天銀行と楽天証券を連携(マネーブリッジ)すると、楽天銀行の普通預金の金利が通常年0.20%のところ、普通預金残高300万円以下で年0.28%、300万円を超える部分で年0.22%の優遇金利が適応されます。
楽天銀行と楽天証券の資金が自動で移動できるので、入出金の手間も手数料もかかりません。
出典:楽天銀行HPより
③楽天市場での買い物がお得になる
楽天市場では、SPU(スーパーポイントアッププログラム)というものがあります。SPUとは楽天グループのサービスを利用することで、楽天市場でのポイント付与倍率が上がるプログラムです。
出典:楽天カードHPより
給与受取と楽天カードの引き落としを楽天銀行に
楽天カードの引き落としを楽天銀行に設定すると+0.3倍、さらに楽天銀行の口座で給与を受け取るとポイントが+0.5倍になります。
出典:楽天市場HPより
楽天証券でポイント投資
月30,000円以上のポイント投資で、楽天市場での買い物が+0.5倍になります。
出典:楽天市場HPより(2024年6月3日)
「楽天市場のSPU」については、下記で解説しているので参考にしてみてください。
デメリット
楽天銀行のデメリットは次の点です。
①ATM・振込手数料が高い
条件を満たせば、ATMや振込手数料が一定回数まで無料になりますが、それを超えると、手数料はほかのネット銀行と比べて高いです。
ATM入出金手数料(税込) | 他行振込手数料(税込) | |
楽天銀行 | 220円~275円 | 145円 |
住信SBIネット銀行 | 110円~330円 | 77円 |
ソニー銀行 | 入金:0円 出金:110円 | 110円 |
対策
給与・賞与・公的年金の受け取りを楽天銀行にする、または残高100万円以上をキープして、振込手数料無料3回を維持する。一般的には、月3回の振込で十分対応できると思います。また、相手に交渉して了解を得れれば、PayPay送金は手数料はかからないので活用してみましょう。
②マネーブリッジすると1000万円までしか保証されない
銀行が破綻すると1000万円とその利息まで、証券会社が破綻すると分別管理制度で全額保全されます。金融機関の破綻時の対応の違いについては、「夫婦貯金年150万円の法則」のP206~210の『お金を預ける「安全な金庫」はどこか』で詳しく書いています。
たとえば、マネーブリッジを設定している楽天証券で2000万円運用している商品を売却します。そのとき、楽天銀行が破綻した場合、その2000万円はどうなるでしょうか?
正解は、銀行の破綻のルールが適用され、1000万円とその利息までの保証になってしまいます。
マネーブリッジしていなかったら、証券会社の預り金として保管されるので、全額保全の対象です。
対策
金融機関が破綻するなんて考えられないと思う人もいるかもしれません。たしかに、可能性は高くはありません。しかし、過去、多くの銀行、証券会社、保険会社が破綻しているのも事実です。大切なことは、金融機関が破綻するかしないかを予測することではなく、悪いほうを想定して金融機関が破綻したときの備えをしておくことです。
楽天銀行に1000万円以上入金している人は、次の対策をしておきましょう。
①楽天証券の預り金で保管する
②別の銀行に1000万円以上のお金は入れる
まとめ
今回は、楽天銀行のメリット、デメリットとその対策についてお伝えしました。
メリット
①ATM・振込手数料が無料
②楽天証券と連携すると預金金利がアップ
③楽天市場での買い物がお得になる
デメリット
①ATM・振込手数料が高い
②マネーブリッジすると1000万円までしか保証されない
2つのデメリットについては対策ができるので、「楽天銀行」「楽天証券」を中心に楽天経済圏をフル活用して、楽天ポイントを貯めていきましょう!
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