就業不能保険はどう選ぶ?加入前に確認したい3つのポイント

「就業不能保険って、どう選べばいいの?」
こうしたご相談はとても多いです。

結論からいうと、就業不能保険は、この3つを考えれば
分に合っているかどうか判断できます。

①単体か特約か
②給付条件は何か
③給付はいつまで続くか

①単体か特約か

就業不能保険は
・死亡保障の特約としてつける
・単体で加入する

この2つがありますが、
基本は単体が加入しましょう。

その理由は3つあります。

①受け取り方の自由度
②必要な保障を設計できる
③ライフスタイルの変化に対応しやすい

①受け取り方の自由度

たとえば
「45歳で働けなくなり、70歳まで月10万円給付」の保険に入っていた場合

・毎月受け取る
・一部を一時金、残りを分割で受け取る
・まとめて一括で受け取る

といった選択ができる商品があります。

一方で特約の場合、
分割受け取りのみのケースが多く
必要なときにまとまったお金が使えない可能性があります

②必要な保障を設計できる

重要な視点ですが、亡くなったときより
働けなくなったときのほうが、お金は多く必要になるケースが多いです

・住宅ローンが残る
・治療費・介護費がかかる
・生活費も必要

一方で死亡時は
・住宅ローンは免除(団信)されるケースが多い
・本人にかかる治療費・介護費は不要

つまり
死亡より“就業不能”のほうがリスクは重いということです。

特約の場合
・死亡保障と同じ期間
・保障額も死亡保障の額までの上限あり

単体なら
必要な金額・期間を自由に設計できます

③ライフスタイルの変化に対応しやすい

・死亡保障はいらなくなった
・でも働けないリスクは残したい

こういった場合

特約:死亡保障を解約すると一緒に消える
単体:そのまま残せる

柔軟性が大きく違います。

②支払い条件

就業不能保険の給付は
“働けないかどうか”ではなく
“条件に該当するか”で決まる

ここを理解していないと
「働けないのにお金が出ない」こともあり得ます。

主な支払い条件
・障害年金(2級など)
・障害者手帳(3、4級など)
・要介護状態(1、2など)
・保険会社独自基準

判断の考え方

障害年金+手帳の両方が条件にあるものがバランス良い

理由は認定の基準が違うからです。

・障害年金の基準
日常生活能力・労働能力

・障害者手帳の基準
臓器機能・数値基準

がん

(例)抗がん剤治療中、強い倦怠感で働けない

障害年金:「就労困難」に該当すれば、可能性あり
手帳:がん自体は「数値基準」が明確に取りづらいので該当しにくい

心疾患

(例)ペースメーカーをいれて、重い荷物を運べなかったり制限はあるが働ける

障害年金:該当しないことも多い
手帳:該当の可能性あり

精神疾患

障害年金:該当の可能性あり
手帳(身体):対象外

精神疾患を広くカバーすると
該当者が多くなり、保険料が高くなるため
・重度のみ対象
・短期間のみ対象

の商品が多いです。

③いつまで給付されるか

就業不能保険は、給付の終わり方で大きく3つに分かれます。

①給付回数に制限があるタイプ
(例)給付が最大10年

②回復したら止まるタイプ
・入院
・在宅療養
などが条件になっており、
状態が改善すると給付はストップします。

③一度認定されれば継続するタイプ
(例)障害年金2級などが条件

・一度条件に該当すれば
・その後に回復しても
契約期間まで給付が継続されます。

判断の考え方

以前、声を使う仕事をしている方が、
咽頭がんの手術で話すことができなくなりました。

命に別状はなく、働くこと自体は可能でしたが、
これまでと同じ仕事はできず、
仕事内容が限られることで収入は下がってしまいました。

しかし、就業不能保険の給付があったことで、
無理に働き方を戻す必要がなく、できる範囲での仕事を続けることができました。

「完全に働けない状態」だけではなく、
たとえば、
・体調面で残業ができない
・仕事の内容を制限せざるを得ない
など、“以前と同じようには働けない状態”になるケースも多いです。

こうしたときに重要なのが
「給付がどう続くか」です。

給付が継続するタイプであれば、
無理をせず、自分のペースで働く選択ができます。

まとめ

就業不能保険は、この3つを押さえれば
自分に合っているかどうか判断できます。

・単体で設計できているか
・本当に受け取れる条件になっているか
・給付が途中で止まらない設計になっているか

そしてもう一つ重要なのは、
働き方が制限されたときに、
無理をせずに生活を続けられるかどうかです。

「働けるかどうか」ではなく
「今まで通り働けるか」で考えることが大切です。

この記事が、
家計を整えるきっかけになれば嬉しいです。

 

1級FP 磯山裕樹

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