「本で“何もしない手抜き家計簿がベスト”と書かれていて、びっくりしました。私はこれまで、毎月手書きで頑張って家計簿をつけてきましたが、正直けっこうきついです…。どうすれば“何もしない”で家計簿ができるのでしょうか?」
書籍「夫婦貯金年150万円の法則」の読者から、P194~195の『家計簿は手を抜いたほうがうまくいく』について質問いただきました。
前回は、「家計簿を記録で終わらせず、活かすことが大切」とお伝えしました。
今回は、活かせる家計簿を自動で作れるアプリ『マネーフォワードME』のメリット・デメリットを紹介します。
目次
マネーフォワードMEとは
「マネーフォワード ME」は、銀行口座やクレジットカードなどの情報を自動で連携し、家計簿や資産を一元管理できる便利なサービスです。

3つのメリット
「マネーフォワード ME」は3つのメリットがあります。
①自動で連携できる
銀行やカードを連携するだけで、収支やポイント、金融機関の残高など手間なく確認できます。家計簿をつける時間がほぼゼロで「家計の見える化」「資産の見える化」ができます。

②カテゴリー分けを学習して分類してくれる
食費・住居費・通信費などのカテゴリーを自動で分類してくれます。初期は一部誤分類がありますが、修正することで学習され、2〜3か月後にはほぼ正確な「自分専用の家計簿」が完成します。

③不正利用の把握が簡単
クレジットカードや銀行ごとの明細を一つずつ確認する必要がなく、不審な支出も一覧でチェックできます。

2つのデメリット
メリットばかりではなく、デメリットもあります。
①連携先が5つ以上の場合は有料
有料と無料の主な違いは次の3つです。
① 1年以上前のデータを閲覧できる
② 連携できる金融機関が5件以上に増える
③ ワンクリックで全口座の最新情報を更新できる
有料版には、月額540円の「スタンダードコース」、月額980円の「資産形成アドバンスコース」の2種類があります。夫婦で資産をまとめて見たい方や、過去データを活用したい方には「スタンダードコース」で十分だと思います。
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月540円で「家計簿を作る時間」をほぼゼロにできると考えれば、コスパはかなり高いといえるでしょう。

②自動でも使いこなすにはコツがいる
マネーフォワードMEは非常に便利な家計簿アプリですが、「連携さえすれば勝手に正確な家計簿ができて、家計も自然と整う」と思っている人も多いかもしれません。しかし実際には、そう簡単ではありません。自動で取り込まれたデータを“正しく活かす”には、いくつかのコツが必要です。

たとえば、次のようなポイントです。
連携しないほうがいい内容がある
すべての口座やサービスをむやみに連携すると、かえって手間やストレスがかかる場合があります。どの口座やサービスを連携するかきちんと考える必要があります。
「二重計上」や「振替」機能の理解が必要
同じ支出が2回記録される「二重計上」、口座間の移動を処理する「振替」機能を理解しないと、正確な家計簿ができあがりません。
目的に合わない機能は混乱のもと
マネーフォワードMEには多くの便利な機能がありますが、すべてを使う必要はありません。目的に合わない機能を使うと、かえって家計の全体像が見づらくなることもあります。
家計に活かすための「カテゴリー分け」が鍵
自分にあった分類をしてはじめて、「どこにお金を使っているか」が見えてきます。
夫婦や家族での活用ルールを決める
家族で共有しても「何を見るのか・何を話すのか」を決めていないと、ただ眺めるだけで終わってしまいます。

せっかく自動家計簿アプリを使っていても、これらのポイントを押さえていないと「自動で家計簿をつけているだけ」で終わってしまいます。
マネーフォワードMEは、使い方次第で“家計が見える化し、行動が変わる”強力なツールになります。次回以降、それぞれの“コツ”を実際の設定や運用方法を交えながら詳しく解説していきます。
まとめ
家計簿を自動化すれば、「つける時間」をゼロにして「活かす時間」に集中できます。無理に頑張るより、仕組みで続けるのが長続きのコツです。
まずは無料版を登録して、1か月だけ“自動家計簿ライフ”を試してみましょう。驚くほど簡単に、家族のお金の全体像がつかめるはずです。

次回以降、「マネーフォワード ME」の登録、設定、活用法などを具体的にお伝えしていきます。


















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