保険について相談を受けていると、
「今の保険、このままで大丈夫ですか?」
という質問をよくいただきます。
実はこの質問、
とても大切な視点です。
実際、保険は同じような内容でも
保険会社によって大きく保険料が違うことがあります。
今回は
・保険を比較するとどれくらい差が出るのか
・保険会社による違い
・保険を比較するときの注意点
を整理します。
保険を比較しただけで100万円得した事例
こちらは、30代のご相談者が以前加入していた保険です。
万が一亡くなってしまったときに
子どもの生活費や教育費を準備するための
「亡くなったときに備える死亡保険」です。

保障内容は、毎月20万円を
末子が大学を卒業する55歳まで受け取ります。
もし、32歳で亡くなった場合
20万円 × 23年間
つまり、総額5,520万円
受け取れる計算になります。
保険料は、月4,420円
23年間支払うと総額約122万円になります。
保険会社を変えただけ
この保険を見直した結果、
加入したのがこちらの保険です。

保障内容はほぼ同じです。
違うのは保険会社だけ。
すると保険料は
4,420円→2,446円になりました。
毎月、約2,000円安くなっています。
これを23年間で計算すると
約55万円の差になります。
このご家庭では
ご夫婦とも同じ保険に入っていたため
夫婦で約110万円の差です。
保険会社によって大きく違う
保険会社には
・得意な分野
・苦手な分野
があります。
例えば
・死亡保険が安い会社
・医療保険が安い会社
・がん保険が安い会社
など保障の分野
また、
・喫煙者が安い会社
・非喫煙者が安い会社
・女性が安い会社
・男性が安い会社
・若い人が安い会社
・高齢の方が安い会社
など、加入者の条件によっても違います。
そのため、同じような保障でも
保険料が半額近く違うこともあります。
保険を比較するときは、
複数の保険会社の商品を比較することが大切です。
ただし「安ければいい」わけではない
ここで大事なポイントがあります。
それは、安ければいいわけではない
ということです。

保険は、一定の条件を満たしたときに
お金が支払われる契約です。
つまり
給付条件を確認することがとても重要です。
がん保険の条件の違い
例えば、がんと診断されたときに
100万円の一時金がもらえるがん保険があります。
同じ100万円なら
保険料が安い方がいいと思うかもしれません。

しかし、給付条の違いに注意しないといけません。
がんの種類の違い
がんの種類には
・悪性新生物
・上皮内がん
があります。

上皮内がんは、早期のがんで
浸潤していない状態です。
保険によっては「悪性新生物のみ」
と書かれている場合があります。
この場合、上皮内がんでは給付されません。
治療の条件の違い
保険によって、対象になる治療が違うこともあります。

例えば
・公的医療保険の治療のみ
・先進医療や自由診療も対象
などです。
支払い回数の違い
がん保険は、2回目以降の給付条件が
商品によって大きく違います。

例えば
・1回だけ
・1年に1回
・2年に1回
などです。
治療の条件の違い
1回目の給付条件は、がんと「診断」が基本です。
しかし、2回目以降の給付条件が
・入院が必要
・通院でもOK
・経過観察でもOK
などの違いがあります。

実際の治療を見ると、
がん診断から1年以内は入院する人が多いですが、
2年目以降は通院治療が中心になります。

出典:ライフネット生命保険 がん経験者への治療実態調査
もし、入院が条件になっている場合、
通院治療では給付されないケースもあります。
よく勘違いされる給付条件
がん保険以外でも、
条件を勘違いしているケースは多くあります。
三大疾病保険
心臓の病気
・急性心筋梗塞なのか
・心疾患なのか
脳の病気
・脳卒中なのか
・脳血管疾患なのか

働けないときの保険
・働けない間だけ給付
・働けるようになっても給付

医療保険の入院保障
・1泊2日から対象
・日帰り入院も対象
介護保険
・要介護の条件
・給付期間

保険を比較するときに大切なこと
複数の保険会社を取り扱っている
独立した立場の専門家に相談することです。

日本には約40社の生命保険会社があります。
最低でも10社は取り扱っている人に相談しましょう。
そしてもう一つ大切なことがあります。
それは
最低限の基礎知識を持って相談することです。
基礎知識を持っていると、
・提案内容を理解できる
・自分の判断基準を持てる
ようになります。

基礎知識がないまま相談してしまうと、
・本当に必要な保障なのか
・保険料が適正なのか
判断が難しくなってしまいます。
私が作成している
「【基礎から整理】生命保険の選び方」では、
生命保険を選ぶうえで最低限知っておきたい基礎知識をまとめています。
保険を検討する前に、ぜひ一度整理してみてください。
まとめ
保険は、同じような保障内容でも
保険会社によって保険料が大きく違うことがあります。
今回の事例のように、
保険会社を変えただけで
100万円以上の差になることもあります。
ただし、保険は
安ければいいというものではありません。
大切なのは
・保険料
・給付条件
この2つを確認しながら
自分に合った保険を選ぶことです。
そしてもう一つ重要なのは、
最低限の基礎知識を持って保険を検討することです。
基礎知識を持っていると
・提案されている内容が理解できる
・自分の判断基準を持つことができる
ようになります。
その結果、必要のない保険や割高な保険に
加入するリスクを減らすことができます。
増やすより、整える。
まずは基礎から整理し、
自分に合った保険を選んでいきましょう。

1級FP 磯山裕樹