『本で書いてあった「貯蓄の自動化」を作るために、NISAとiDeCoを作りました。投資をするのに、NISAとiDeCoのどちらを優先して活用したほうがいいですか?』

書籍「夫婦貯金年150万円の法則」の読者から、P197~233の『「貯蓄の自動化」の仕組みを作ろう』の部分について、質問いただきましたので解説していきます。

NISAを優先したほうがいいか、iDeCoを優先したほうがいいかはその人の状況により違います。
今回は、「NISAとiDeCoの違い」と「NISAが向いている人・iDeCoが向いている人」についてお伝えします。
YOUTUBEで全てを語っておりますので、是非ご覧ください。
動画は約9分の長さがありますが、非常に濃い内容ですのであっという間に見ることができます。
動画の内容は文章でもここから下にまとめておりますので、こちらもご覧ください。
目次
NISAとiDeCoの違い
これから投資する商品を「NISAの箱」にいれるか、「iDeCoの箱」にいれるかで違いがあります。
次の3つの状況別に違いを解説します。
●積み立てるとき
●運用しているとき
●受け取るとき
積み立てるとき
積み立てるときに税金のメリットがあるのが「iDeCo」、ないのが「NISA」です。
iDeCoで拠出したお金は全額控除になり、所得税と住民税が軽減されます。

出典:iDeCoパンフレット(厚生労働省)
運用しているとき
iDeCoもNISAも、運用して利益が出でも税金が0円です。

出典:iDeCoパンフレット(厚生労働省)
たとえば、22歳から60歳まで月額20,000円を積み立て、5%で運用できた場合のシミュレーションてみましょう。60歳時点で投資元本912万円、利益1804万円で合計2716万円になります。

普通の口座(特定口座)であれば、違う投資信託に変更する場合、利益に対して約20%税金がかかり、約360万円の税金が引かれた約2350万円が投資されます。しかし、NISAやiDeCoの場合は運用益が非課税、つまり約360万円の税金を支払わなくてもいいのです。
受け取るとき
NISAやiDeCoの箱から出すときに、NISAは税金がかからない、iDeCoはかかります。
iDeCoは、最後、iDeCoの箱から出すときに税金がかかります。「結局後でかかるんかい!」と思われる人もいるかと思いますが、ここまでの受け取りであれば税金かかりませんよ、ここからは税金かかりますよというラインが設けられています。

出典:iDeCoパンフレット(厚生労働省)
iDeCoを受け取るときの税金については、下記にて詳しく解説しています。
NISAとiDeCoどっちを選ぶ?
ここまでの違いを踏まえたうえで、NISAとiDeCoどっちを選ぶか見ていきましょう。
NISAもiDeCoもやらないほうがいい人
iDeCoもNISAもやらないほうがいい人は、「生活防衛資金が準備できていない人」です。生活防衛資金とは、病気やケガで入院したり、会社が倒産など、急に収入が途絶えてしまったときに、収入が元通りになるまで生活できるお金を準備しておく資金です。

目安は、生活費の半年~1年分です。会社員や公務員の人は、入院して会社を休んでも有給休暇や傷病手当金があり、会社が倒産して次の働き先を見つけるにも、約半年あれば何らかの職は見つかると思います。自営業の人は、有給休暇や傷病手当金がないので、1年分くらいを準備しても良いかと思います。
お金を使いたいときに、投資している資産が暴落していて損して引き出すと悲しいです。iDeCoにはお金があるが、現金がないのでお金を借りるとなると本末転倒です。まずは生活防衛資金を準備してから、NISAやiDeCoを活用しましょう!

NISAを優先したほうがいい人
NISAを優先したほうがいい人は、次の人です。
①60歳より前に必要な資金として投資したい人
②収入が少ない人、収入がない人
①60歳より前に必要なお金を準備したい人
一番考えないといけないことは、iDeCoは60歳まで原則引き出すことができないお金になることです。
たとえば、45歳で子供が予想外に医学部に進学することになり、お金が足りなくてもiDeCoから教育費を引き出すことはできません。50歳で独立開業したいと思ったときの資金にも充てることもできません。結婚資金や住宅資金も同様です。60歳より前に必要なお金の準備には適していません。

60歳よりも前に必要なお金を準備する場合は、NISAを優先しましょう。
②収入が少ない人、収入がない人
専業主婦(夫)の人など、収入がない人は税金を払っていないのでiDeCoの節税メリットはありません。また、収入が少ない人も、税金の支払いが少ないので節税メリットも少ないです。メリットが少ないにも関わらず、60歳まで資金を拘束されてしまうので、デメリットのほうが大きいかもしれません。

日本では所得税は累進課税になっているので、所得が高いほど税率が高くなります。iDeCoを同じ金額したとしても、所得が高い人のほうが節税メリットは大きくなります。収入が少ない人、収入がない人は、NISAを優先しましょう。
iDeCoを優先したほうがいい人
iDeCoを優先したほうがいい人は、次の人です。
①貯蓄の目的が老後資金の準備の人
②収入が多い人
③退職金が少ない人、退職金とiDeCoとの受け取りを管理できる人
①貯蓄の目的が老後資金の準備の人
iDeCoは老後資金を貯めるのであれば、とても有利な制度です。
子どもが社会人になり、教育資金を準備する必要がない人、安定した収入の会社員や公務員など、教育資金の貯蓄のイメージがつき、老後資金も同時並行で準備する人はiDeCoを検討してもよいかもしれません。

また、老後の貯蓄に「貯蓄保険」を利用している人は、iDeCoをまず優先しましょう。節税効果がiDeCoのほうが勝っているからです。貯蓄保険とiDeCo・NISAの比較については、下記にて詳しく解説しています↓↓↓
②収入が多い人
日本の所得税は所得が多い人ほど税率が高くなる仕組みになっているので、所得が高い人ほど節税効果が大きくなります。

③退職金が少ない人、退職金とiDeCoの受け取りを管理できる人
iDeCoは受け取るときに課税され、受け取り方を間違えると数百万円レベルで納税額が増えてしまいます。
退職金が少ない人は、特に何も考えずiDeCoを一括受け取りができると思います。退職金が多い人でも、iDeCoとの受け取りを調整できる人や受け取り方をご自身で計画的に考えれる人は活用されたら良いかと思います。

まとめ
「NISAとiDeCoのどっちを利用するか」についてお伝えしました。
まず、生活防衛資金が準備できていない人はiDeCoもNISAもやってはいけません。
NISAを優先したほうがいい人は、次の人です。
①60歳より前に必要な資金を準備したい人
②収入が少ない人、収入がない人
iDeCoを優先したほうがいい人は、次の人です。
①貯蓄の目的が老後資金の準備の人
②収入が多い人
③退職金が少ない人、退職金とiDeCoとの受け取りを管理できる人
ご自身の人生プランや状況に合っているかどうかを考えて活用しましょう!


















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