ペアローン?連帯保証?連帯債務? 夫婦で住宅ローンを借りるときの選び方

住宅ローンを考えるとき、
「夫婦で借りたほうがいい?」
「ペアローンってお得?」
「収入合算との違いが分からない」
と悩む人は多いです。

今回は、
•連帯保証
•ペアローン
•連帯債務
それぞれの違いと、
「自分たちにはどれが合っているのか?」
を、分かりやすく整理していきます。

まず大前提

個人的には、
「夫婦で借りればたくさん借りられる」
から、予算を上げる考え方はおすすめしていません。

大切なのは、
「働く期間までなら無理なく返済できる金額」
の範囲内で考えることです。

夫婦で借りるメリット

夫婦で住宅ローンを借りるメリットは次の2点です。

① 住宅ローン控除を増やせる可能性

夫婦で借りると、
夫婦それぞれが住宅ローン控除
を使える
ケースがあります。

そのため、
世帯全体の減税額が増える
可能性があります。

② 希望の家を買いやすくなる

夫婦の収入を合算できるため、
•希望エリア
•家の広さ
•建物性能
など、
選択肢が広がるケースがあります。

夫婦で借りるデメリット

一番大きいのは、
「将来変化への弱さ」
です。

住宅ローンは、
何十年も続く契約です。
その間には、
•出産
•転職
•独立
•病気
•離婚
など、
さまざまな変化があります。

特に、
離婚時はかなり複雑
になりやすいです。

離婚時によくある問題

たとえば、
•家を売りたい人
•住み続けたい人
で意見が分かれるケース。

さらに、
「家の売却価格 < ローン残高」
だと、売却しても借金が残る可能性があります。

その場合、
離婚後もローンだけ残る
ケースもあります。

連帯保証・ペアローン・連帯債務の違い

住宅ローンを夫婦で組む方法は、
主に3つあります。

①連帯保証
②ペアローン
③連帯債務

①連帯保証

夫婦の収入を合算して審査を受けます。

ただし、
住宅ローンは1本だけです。

主債務者(夫など)がローンを組み、
配偶者は「連帯保証人」になります。
主債務者が返せなくなった場合は、
連帯保証人(配偶者)が返さないといけません。

【向いている人】
・片方の収入がメイン
・シンプルに借りたい

②ペアローン

夫婦それぞれが、
別々に住宅ローンを組む方法です。

つまり、
住宅ローンは2本になります。

【向いている人】
・共働きが安定している
・夫婦それぞれ住宅ローン控除を使いたい

③連帯債務

住宅ローンは1本ですが、
夫婦2人で返済していく方法です。
フラット35や一部の金融機関が取り扱っています。

【向いている人】
・住宅ローン控除も活用したい
・諸費用を抑えたい

私の判断基準

3つの方法の違いを整理すると

比較項目 連帯保証 ペアローン 連帯債務
住宅ローン控除 主債務者のみ 夫婦それぞれ 夫婦それぞれ可能
ローン本数 1本 2本 1本
諸費用 1人分 2人分 1人分
離婚時の整理 比較的しやすい 複雑になりやすい 複雑になりやすい

個人的には、
「住宅ローン控除」
「諸費用」

を重視しています。

特に、
一番大きいのは
「住宅ローン控除」
だと思っています。

諸費用の差は、
数万円〜十数万円程度のことが多いです。

一方で、
住宅ローン控除は、
数十万〜数百万円
変わる可能性があります。

また、
団信については、
民間の生命保険で代用できる
と考えているため、
そこまで重視していません。

住宅ローン控除はどれくらい違う?

たとえば、
夫婦で、
5,000万円の住宅ローンを組むケース。
※2026年の住宅ローン控除
(借入上限4,500万円想定)

【連帯保証】
夫のみ住宅ローン控除

控除対象上限4,500万円

年間最大約31.5万円
(4,500万円 × 0.7%)

【ペアローン・連帯債務】
夫2,500万円
妻2,500万円
で借りると、

夫婦それぞれ住宅ローン控除対象

世帯で年間約35万円
(2,500万円 × 2人 × 0.7%)

つまり、
年間約3.5万円差
13年間なら、
約45万円差
です。

借入額や年収によっては、
数十万〜100万円以上
差が出るケースもあります。

まとめ

夫婦で住宅ローンを借りる方法には、
•連帯保証
•ペアローン
•連帯債務
があります。

実務上、
大きな違いになりやすいのは、
「住宅ローン控除」
「諸費用」
です。

ただし、
「控除が最大になる方法」
が、必ずしも正解ではありません。

大切なのは、
「将来も無理なく返済できるか」
です。

住宅ローンは、
何十年も続く契約です。

そのため、
•出産
•教育費
•転職
•働き方
など、
将来の変化も含めて考えていきましょう。

次は「頭金はいくらいれたらいい?」について解説します。

この記事が、
家計を整えるきっかけになれば嬉しいです。

 

1級FP 磯山裕樹

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