【1級FPが解説】老後資金の平均なんて無視しろ!いくら貯めるかの考え方を具体例で解説

「本のなかで、お金があるのにハワイの星空が見れなかった老夫婦の話がすごく心に刺さりました。今と将来のお金のバランスを考えて、貯めたお金を何に使うかを意識的に決めて、お金を幸せに変えることが大切だと書かれており非常に共感しました。今と将来のバランスを考えるうえで、老後資金をいくら、いつまでに、どうやって貯めていくか、アドバイスをいただけないでしょうか?」

書籍「夫婦貯金年150万円の法則」の読者から、P47~49の『うまくいかない夫婦は「将来だけ」を考える、うまくいく夫婦は「今と将来のバランス」を考える』の部分について、ご質問いただきましたので解説していきます。

「老後資金はいくら貯めたらいいですか?」
ご相談者からよくある質問ですが、どう思いますか?

1000万円?
2000万円?
5000万円?

いろんな答えがでてくると思います。
今回は「老後資金をいくら貯めればいいか」について、考え方をお伝えします。

老後資金を貯めるためには考える順番が大切です。

ステップ①いくら貯めるかを設定する
ステップ②いつまでに貯めるかを決める
ステップ③どの手段で貯めるかを決める

「ステップ①いくら貯めるかを設定する」について解説します。

老後2000万円問題はきにするな

老後2000万円問題は、老後の夫婦の平均年金額から平均支出額を引くと、毎月の赤字が5.5万円になり、65歳から95歳までの30年でみると、毎月5.5万円×12か月×30年=約2000万円不足するという計算です。

※出典:市場ワーキング・グループ(第21回)厚生労働省提出資料

ここで計算されている年金収入は、平均的な収入の会社員の夫と専業主婦の妻の場合です。しかし、年金額は収入や働き方によって変わります。平均支出も、住居費が月13,656円で計算されており、持ち家で住宅ローンを返済済みの場合が想定されています。賃貸で生活される場合は、もっと支出が増えます。

老後いくら必要なのかは、年金や退職金、生活スタイルなどによって違います。平均からではなく、各家庭の理想の老後生活にどう準備していくかを考えましょう。

老後の収入

まずやるべきは、公的年金と退職金の確認です。

公的年金

今のままいくと年金がいくらもらえるか把握しましょう。

信頼できるお金の専門家がいる場合は、年金定期便を用意して、専門家に教えてもらうのが簡単です。
自分で確認する場合は、簡単に年金額を計算できる厚生労働省のサイト「公的年金シミュレーター」があるので便利です。

少子高齢化が進む日本の公的年金は、今後もらえる年齢が遅くなることや年金額が減る可能性はありますが、ここではざっくり把握しておきましょう。

退職金

退職金は老後の生活を考えるうえで大切なお金です。しかし、会社を退職するときにもらう退職金について知らないという人も多いのではないでしょうか?

次のブログで、退職金の基礎について解説しています。
基本を学んだうえで、今勤めている会社の退職金制度を確認しましょう。

【1級FPが解説】会社の退職金制度を理解していないと1000万円損する可能性がある! 確定給付年金と確定拠出年金の違い

3つの老後の収入

老後の収入は次の3つです。

①老後のお金の土台「公的年金」
②自分で稼ぐ「人的資産」
③自分以外に稼いでもらう「投資資産」

公的年金は①、退職金は②の一部です。お金をただ貯めるだけでなく、3つの資産を貯めることが大切です。その理由については、著書のP178~183に詳しく書いていますので、よければ見てみてください。

老後の支出

老後には、教育費がかからなくなり、夫婦2人になると食費など生活費も少なくなります。一方、医療費、介護費など老後だからこそたくさんかかるお金もあります。

「どの程度の支出を想定しておけばいいか?」何十年先は正直分からないです。分からないのですが、現役時の生活水準を老後になって落とすのは難しいので、最低でも現在の生活水準の支出で見ておきましょう。

具体例

100歳まで生きると想定して、退職時に老後資金をいくら準備したらいいか計算してみましょう。

たとえば、次の例の場合で考えてみましょう。

●現在の生活費:年360万円
●住宅ローン:65歳まで年120万円
●夫婦の年金収入:年300万円
●65歳で夫婦ともに退職
●老後、夫婦で旅行したい(予算:年30万円)

夫婦の年金収入が年300万円、現在の生活費が年360万円なので、毎年60万円不足します。
65歳で退職予定なので、生活費の不足の総額は、60万円×35年(100歳-65歳)=2100万円となります。

老後は夫婦で旅行を毎年30万円の予算で実現したい(もし病気や介護になればこのお金を当てる)場合は、「30万円×(100歳-65歳)=1050万円」必要です。65歳時点で準備するお金は、「生活費の不足額2100万円+旅行費1050万円=3150万円」となります。

このほかにも家のリフォームや住み替え、子どもや孫への援助などを考えている人は老後資金として見積もっておきましょう。遠い将来のことはわからないので、ざっくり計算して、軌道修正していくことが大切です。

まとめ

今回は「老後資金はいくら貯めればいいか」について、考え方をお伝えしました。

まず、いくら貯めるのかを設定しないと、お金を貯めても貯めても不安が続きます。

いくら貯めるかに正解はありません。夫婦で話して、決めましょう!

次回は、「ステップ②教育と老後資金をいつまでに貯めるかを決める」についてお伝えします↓↓↓

【1級FPが解説】お金の貯めどきは2つしかない!

家計が変われば人生が変わる!

人生が変わる家計の整え方について、私の著書「一度始めたらどんどん貯まる 夫婦貯金 年150万円の法則」でお伝えしています。ぜひ、参考にしてみてください!

「一度始めたらどんどん貯まる 夫婦貯金 年150万円の法則」の詳しい内容はこちらから↓↓↓
https://amzn.asia/d/d65eP6v


1級FP技能士
磯山裕樹

立命館大学を卒業後、旅行会社に就職。連日の出張や残業による仕事中心の生活から家族の時間を作るため、自分で自由に時間を決められる働き方を求め外資系保険会社に転職。総額200万円を投資して徹底的にお金に関する学びを追求。その結果、富裕層ではなく、かつての私と同じ悩みを持つ子育て世代にこそ自身が体感したサービスが必要だと考え、磯山FP事務所を開業。“お金が理由で子供の選択肢を狭めない未来”を実現できる子育て世代を増やすべく日々奔走中。

詳しいプロフィールはこちらをクリック

【家計の見直し無料動画講座】

頑張る節約に頼らない!家計見直しの「発想法」と「実践法」についての無料動画講座です。
お気軽にご視聴ください。

家計の見直し無料動画講座

【3大特典!公式ラインご登録】
特典①頑張る節約に頼らない!年間30万円手取りを増やす家計見直し「無料動画講座」
特典②家計のどこを見直せばよいかが分かる「家計の見直しチェックシート」
特典③定期的に「年間30万円手取りを増やすための」お金に関する最新情報のお届け

登録は以下をタップ↓

本ブログに関してご意見ご質問がございましたら、お気軽にこの下のコメント欄よりお聞かせください。

関連記事

RELATED POST

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


教育と老後資金の貯め方

生命保険の幸適化

NISA・iDeCoの幸適化

住宅ローンの幸適化

自動車保険の幸適化

火災保険の幸適化

ポイ活の幸適化

通信費の幸適化

税金の幸適化

人生が劇的に変わる本

「元旅行会社×1級FP」の家族旅行

継続フォローサービス利用者専用記事

PAGE TOP
MENU
家計の整え方

お問い合わせは下記「お問合せページ」よりお願いいたします↓↓↓