【1級FPが厳選!人生が劇的に変わる本】お金を貯めることより使うことが難しい?「DIE WITH ZERO」

「体系的に順序だてて学べる本を読んで、お金の専門家に相談することで、だまされる確率が減ると書いてあり、まさにそうだなと思いました。私は、保険の知識もないまま、無料の保険屋さんに相談して、不要な保険をたくさん買ってしまっていることに本を読んで気づきました。これから、家計を考えていくにあたり、これは読んだほうがいいおすすめ本を教えていただけませんか?」

書籍「夫婦貯金年150万円の法則」の読者から、P74~79の『うまくいかない夫婦は、専門家の「言いなりになる」 うまくいく夫婦は、専門家を「使いこなす」』の部分について、質問いただきましたので解説していきます。

僕がこれまで200冊以上のお金に関する本を読んできたなかで、「この本を読んで人生が変わった!」「お客様にも読んでもらいたい!」「自分の子どもにも読んでほしい!」と思える本を紹介します。

今回、紹介する「絶対読むべきお金の本」は、ビル・パーキンスさんが書かれた「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」です。

みなさんはお金をなんのために貯めていますか?
「そんなの使うために決まってんじゃん」という回答がきそうですね。

本当に使うために貯めれていますか? 使うべきときに使えていない人、たくさんのお金を残して亡くなる人、などをこれまで見てきました。

お金を貯めることより、使うことのほうが難しいです。この使うとは、とくかくお金を使うということではなく、自分の心が幸せになる使い方をすることに難しさがあります。お金を貯めてもなんか幸せな気持ちで生活できないと思っている人は、読むと人生が変わります。

本に書かれていた内容で、僕が特に印象に残っていることについて、僕の考えや行動を踏まえて、お金のプロ目線でお伝えしていきます。

YOUTUBEで全てを語っておりますので、是非ご覧ください。
動画は約13分の長さがありますが、非常に濃い内容ですのであっという間に見ることができます。
動画の内容は文章でもここから下にまとめておりますので、こちらもご覧ください。

自分が幸せになる経験に惜しまずお金を使う

大切なのは、自分が何をすれば幸せになるかを知り、その経験に惜しまず金を使うことだ。人生の充実度を高めるのは、そのときどきに相応しい経験なのだ、時間と金という限りある資源を、いつ、何に使うか。この重要な決断を下すことで、私たちは豊かな人生を送れるのである。

出典:「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」より

FP磯山の考えや行動

僕も、ただ単にお金を使うのではなく、自分が幸せに感じることにお金が集中すると人生が豊かになると考えています。まず、第一歩は、自分が何をすれば幸せになるかを知ろうとすることが大切です。

僕のご相談では、必ず「自分の幸せ」「家族の幸せ」に自分で気づくことを最初にします。何のためにお金を貯めるか、貯めたお金をいつ使うか、夫婦でしっかり考えてもらいます。そこでは、お互いに「そんなこと考えとったん?」「それは言ってよ~」などと皆さん言われます。多くの人が、「自分の幸せ」「家族の幸せ」に自分で気づいていないのです。

僕は老後に子どもと旅行も楽しいでしょうが、子どもが小さいときに一緒に行く旅行も今しかできない楽しさだと思って、年に4回家族旅行に行くことを決めています。家族旅行に行けるように、家計を整えています。

お金をいつ、何に使いたいかが決まれば、おのずとお金を貯める手段は決まってきます。多くの人はお金を貯める手段から考えるので失敗します。

一生記憶に残る価値ある「経験」にお金をかける

何かを経験するのに、必ずしも金はいらない。無料でできることもたくさんある。だが、価値ある経験にはある程度の費用はつきものだ。一生記憶に残るような旅、すばらしいコンサートのチケット、起業という夢の追求、新しい趣味-。節約ばかりをしていると、そのときにしかできない経験をするチャンスを失う。その結果、世界が必要以上に小さな場所になってしまう。人生は経験の合計だからだ。

出典:「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」より

FP磯山の考えや行動

子どもと公園に行ったり、お庭でご飯を食べたり、お金をかけず過ごすこともできます。一方、家族で旅行に行ったり、子どもの習っているスポーツを応援するなど、結構なお金がかけて時間を過ごすこともできます。

子どもと会話の中でよくでてくるのは、結構なお金がかかった経験が多いです。
「この前行ったホテルは楽しかったな」「京都で食べたチーズ棒をまた食べたい」「試合で負けたけど3位になれて嬉しかった」など、こういった会話は、家族で過ごす時間をいつも笑いに包んでくれます。

我が家の場合、旅行にお金を使うことでお金が家族の幸せに変わっています。それぞれの家族の「家族の幸せ」にお金を使うことは、想い出という最高の財産になります。

働いて稼いだお金も使わなければ無駄に働いたことになる

莫大な時間を費やして働いても、稼いだ金をすべて使わずに死んでしまえば、人生の貴重な時間を無駄に働いて過ごしたことになる。その時間を取り戻すすべはない。

出典:「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」より

FP磯山の考えや行動

僕にご相談に来られた75歳のご夫婦のお話をします。

ご夫婦は、自営業でずっと朝から晩まで休みも少なく頑張ってこられ、今も現役で働かれています。休みが少なかったので、お金を使う時間も少なく、普通のサラリーマンほどの収入で現在2億円お金を持っています。

相談の内容は、「子供たちにたくさんお金を残してあげたいので、相続税の対策をしたい」というものでした。僕は、そのお子様にもお話を聞くと、兄弟口をそろえて「お金を残すより、お金を使って楽しんでいるお父さんとお母さんを見たい」と言われました。苦労して育ててくれた親に望んでいることは、親が楽しんでいる姿でした。

僕は、不動産を購入したり、生命保険に入るなどの相続税対策よりも、お金をどう使うかを夫婦で考えることをまずすすめました。

そもそもこのご家庭の場合、5400万円までは相続税がかかりません。5400万円も相続財産があれば、子ども達にとっては十分すぎるくらいです。最初は、何に使ってはいいか分からないと困惑していましたが、音楽のコンサートに行ったり、孫に会いに行ったり、夫婦の幸せになることにお金を使っているそうです。

いつ死ぬかが分からないので、稼いだお金をすべて使って死ぬことは難しいとは思いますが、0に近づけて死ぬことは、自分も、子どもも、一番喜ぶことではないでしょうか?

相続ではなく、自分が死ぬ前に、大切な人にお金を渡す

どれくらいの財産を、いつ与えるかを意図的に考え、自分が死ぬ前に与える。それが、子どもを真に大切にし、自分よりも優先して考えていることにほかならない。

出典:「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」より

FP磯山の考えや行動

僕が、仮に2000万円を残して90歳で亡くなった場合、2人の子どもは62歳と59歳です。このタイミングで2人の子どもに1000万円ずつを渡すのと、20代に海外留学に行く、何かに挑戦するための費用など、若いときに1000万円を渡すのはどちらのほうが、子どもが喜ぶでしょうか?

僕は、後者だと考えています。この本では、「親が財産を分け与えるのは、子どもが26~35才の時が最善」と書いてありましたが僕は、そうは考えていません。僕は「0歳~22歳までが最善」と考えています。

僕の父母は、幼少の頃、僕が本気でやりたいことには、お金のことを気にせず応援してくれました。大学は国立大学に入学しましたが、バドミントンを本気でする理由で京都の私立大学に入り直し、5年間大学に通わせてもらえました。そのときも、仕送りがあったからこそ、バドミントンに専念することができました。子どもの頃に行った家族旅行は今でも鮮明に覚えています。

僕の両親は僕にお金ではなく、22歳までしかできない貴重な経験を渡してくれました。今の生活に、22歳までの経験が活きています。なので、僕も子どもにはお金ではなく、若いときしかできない経験を渡してあげたいと思って、今本気でやりたい習い事や家族旅行にお金を使っています。老後亡くなったときは、子どもにお金を残すつもりはありません。

お金が少ない若い頃にこそ健康に投資する

若い頃に健康に投資するほうが、人生全体の充実度は高まる。食生活に気をつけ、筋肉を鍛えておけば、できるだけ長く健康を保て、経験も楽しめる。

出典:「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」より

FP磯山の考えや行動

僕のメインのお客様は一般的な子育て世代のご夫婦ですが、1億円以上お金を持たれている富裕層の人の相談もあります。その中で一番感じることが、健康に異常に気を付けている共通点があることです。

「お金があるから健康にまわせるお金があるのでは?」と思う人もいるかと思いますが、逆です。お金があるから健康に投資しているのではなく、健康に投資をしているからお金があるのです。健康であれば、仕事のパフォーマンスも上がります、自己投資をする時間も確保できます。また、医療費も少なくすみます。今思うと、僕自身も健康にお金を使い始めて、お金が貯まるようになりました。

終わりを意識すると、時間を大切にしようとする

人は終わりを意識すると、その時間を最大限に活用しようとする意欲が高まる。
人は豊富で無限にあると感じられる何かに対しては、その価値を低く見積もりがちだ。だが現実には、人生の各段階で使える時間はそれほど多くはない。もちろん無制限でもない。

出典:「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」より

FP磯山の考えや行動

本では旅行が例に上がっていましたが、確かにそうだなと思いました。旅行の期間はせっかくお金を支払ってきているのだから、最大限充実させるために時間をすごく大切にすると思います。しかし、旅行に行かない週末は、また来週もくると思い、最大限充実させるために努力をしている人は少ないのではないでしょうか?

僕自身今38歳ですが、妻38歳、子供10歳と8歳の今のこの瞬間での経験は今しかできないと考えるようになり、時間を何に使うか、お金を何に使うかすごく意識して生活できるようになりました。

お金を最大限増やすのではなく、最大限豊かな人生にする

あなたの最大の目標は、金をできる限り増やすことではない。できる限り人生を豊かにすることである。

出典:「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」より

FP磯山の考えや行動

「こんなの当たり前だ、わかっている」と思った人もいますよね? ただ、意外にこのように考えれている人は少ないです。

いくらの貯蓄があればいいか、ここに正解はありません。あるのは、それぞれの家族の納得解だけです。人生を豊かにするためにできるのは、「今と将来のお金のバランスを考えて、家族の幸せにお金を使う」ことです。人生を豊かにするために、何にお金を使うか真剣に考えてみましょう。

出典:夫婦貯金年150万円の法則

まとめ

今回は、「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」について、僕が特に印象に残っている内容についてお伝えしました。

●自分が幸せになる経験に惜しまずお金を使う
●一生記憶に残る価値ある「経験」にお金をかける
●働いて稼いだお金も使わなければ無駄に働いたことになる
●相続ではなく、自分が死ぬ前に、大切な方にお金を渡す
●お金が少ない若い頃にこそ健康に投資する
●終わりを意識すると、時間を大切にしようとする
●お金を最大限増やすのではなく、最大限豊かな人生にする

僕の考えや行動を踏まえて、お金のプロ目線でお伝えしましたが、ほんの一部しかお伝えしていませんし、僕の価値観での感想や行動です。皆さんも読んでいただき、是非感想を教えていただけたら嬉しいです。

家計が変われば人生が変わる!

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1級FP技能士
磯山裕樹

立命館大学を卒業後、旅行会社に就職。連日の出張や残業による仕事中心の生活から家族の時間を作るため、自分で自由に時間を決められる働き方を求め外資系保険会社に転職。総額200万円を投資して徹底的にお金に関する学びを追求。その結果、富裕層ではなく、かつての私と同じ悩みを持つ子育て世代にこそ自身が体感したサービスが必要だと考え、磯山FP事務所を開業。これまで、100世帯の家計管理に携わり、家計改善成功率100%、継続顧問サービス継続率100%の実績がある。単にお金を増やすだけでなく、「豊かに幸せに生活できる家計」を実現すべく日々奔走中。

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