ドライブレコーダー特約は必要?市販ドラレコとの違いと選び方

あなたの車には、ドライブレコーダーをつけていますか?

最近は、事故やあおり運転への備えとして、ドライブレコーダーをつけている方も増えています。

では、そのドライブレコーダーは、家電量販店やネットで購入した市販ドラレコでしょうか。
それとも、自動車保険に追加して利用する保険会社のドラレコ特約でしょうか。

「映像が残れば、どちらでも同じ」
と思う方もいるかもしれません。

ですが、実はこの2つには意外と大きな違いがあります。

市販ドラレコは、自分で機種を選んで購入します。
一方で、保険会社のドラレコ特約は、保険会社からドラレコを借りて使います。

違いは、単に「買うか、借りるか」だけではありません。

費用、事故が起きたときの連絡、映像や位置情報の送信、機種など、実際に使う場面ではかなり違いがあります。

この記事では、市販ドラレコと保険会社のドラレコ特約の違いを整理しながら、どちらがあなたに合っているのかを一緒に考えていきます。

市販ドラレコとドラレコ特約の比較表

まずは、市販ドラレコと保険会社のドラレコ特約の違いを表で整理します。

比較項目 市販ドラレコ 保険会社のドラレコ特約
費用 購入時に費用がかかる 毎月または毎年、特約保険料がかかる
機種 自分で自由に選べる 保険会社指定の機種になる
映像記録 できる できる
事故時の連絡 自分で保険会社へ連絡する ドラレコを通じてつながれる場合がある
位置情報の送信 基本的には自分で説明する 自動で送信される場合がある
映像の送信 自分で取り出して送る 自動または簡単に送信できる場合がある
保険会社を変える場合 そのまま使える 返却・取り外し・再取付が必要になる場合がある

市販ドラレコにも、ドラレコ特約にも、それぞれメリット・デメリットがあります。

大切なのは、単純にどちらが良いかではなく、何を重視するかです。

比較1:費用を重視するなら?

市販ドラレコの場合

市販ドラレコは、最初に購入費用がかかります。
ただし、一度購入すれば、基本的には毎月の費用はかかりません。

1万円〜2万円程度で購入できるものもあるため、長く使うほど割安になりやすいです。

ドラレコ特約の場合

ドラレコ特約は、毎月または毎年、特約保険料がかかります。

保険会社によって違いますが、月650円〜1,200円程度のものがあります。

仮に月1,000円だとすると、

  • 1年で約12,000円
  • 3年で約36,000円
  • 5年で約60,000円

になります。

そのため、費用を比べると、市販ドラレコの方が安くなるケースは多いと思います。

比較2:事故時に保険会社とつながれるか

市販ドラレコの場合

市販ドラレコは、事故映像を記録できます。
ただし、事故が起きたときに保険会社へ連絡するのは自分です。

事故場所や状況の説明、保険会社への連絡なども、自分で対応する必要があります。

ドラレコ特約の場合

ドラレコ特約では、事故時に保険会社とつながれる機能がついています。

事故直後は、誰でも冷静に対応できるとは限りません。


たとえば、事故後には次のような対応が必要になります。

  • 安全な場所に移動する
  • ケガ人がいれば救急車を呼ぶ
  • 警察に連絡する
  • 相手の情報を確認する
  • 事故場所を説明する
  • 保険会社に連絡する
  • レッカーが必要か判断する

これらを事故直後に落ち着いて行うのは、簡単ではありません。

そのときに、ドラレコを通じて保険会社とつながれる可能性があることは、大きな安心材料になります。

また、一定以上の衝撃を検知した場合など、条件を満たした場合に自動通報される仕組みもあります。

そのため、ドラレコ特約は、事故時の初動対応を助けてくれるサポート機能がついている点が市販のドラレコとの違いです。

比較3:映像や位置情報を送れるか

市販ドラレコの場合

市販ドラレコでも、事故映像は記録できます。

また、最近の機種では、スマホ連携やWi-Fi接続に対応していて、その場で映像を確認できるものもあります。

画面付きのドラレコであれば、本体で映像を確認できる場合もあります。

一方で、機種によってはSDカードを取り出して、パソコンやカードリーダーで確認しないと見にくいものもあります。

また、事故直後は気が動転していることも多いため、

  • 映像を確認する
  • 必要な部分を探す
  • 保険会社へ送る

という作業を自分で行うのは、意外と手間がかかります。

ドラレコ特約の場合

ドラレコ特約では、事故時の位置情報や映像が保険会社に送信される場合があります。

位置情報が送信されれば、事故場所を説明しやすくなります。
映像が送信されれば、事故状況の確認がスムーズになります。

事故直後に自分で映像を取り出して送る手間が減る点は、ドラレコ特約のメリットです。

比較4:機種や機能を自由に選べるか

市販ドラレコの場合

市販ドラレコは、自分で自由に機種を選べます。

たとえば、

  • 前後2カメラがいい
  • 360度カメラがいい
  • 駐車中も録画したい
  • 夜間でもナンバーが見やすいものがいい
  • 画質にこだわりたい

という場合は、市販ドラレコの方が選びやすいです。

ドラレコ特約の場合

ドラレコ特約は、基本的に保険会社が指定した機種を使うことになります。

そのため、市販ドラレコのように、自分で自由に機種を選べるわけではありません。

保険会社によってドラレコの機能は異なります。
そのため、ドラレコ特約を検討する場合は、

  • 前方だけなのか
  • 後方も撮影できるのか
  • 360度撮影に対応しているのか
  • 駐車中の録画はできるのか
  • リアカメラは標準なのか、オプションなのか

を確認しておくと安心です。

360度カメラや後方撮影を重視したい場合は、その機能に対応しているドラレコ特約がある保険会社を選ぶ、という考え方もあります。

比較5:保険会社を変えるときの手間

市販ドラレコの場合

市販ドラレコは、自分で購入したものなので、保険会社を変えてもそのまま使えます。

自動車保険を定期的に見直したい人にとっては、市販ドラレコの方が使いやすいです。

ドラレコ特約の場合

ドラレコ特約は、保険会社から端末を借ります。

そのため、保険会社を変えたり、特約を解約したりする場合は、ドラレコを返却しなければなりません。

この場合、

  • ドラレコを取り外す
  • 返却する
  • 新しい保険会社のドラレコを取り付ける

という手間が発生します。

ドライブレコーダーの取り付けや取り外しは、慣れていない人にとってはかなり面倒です。
きれいに配線して取り付けている場合は、なおさら手間がかかります。

そのため、

  • 自動車保険を定期的に見直したい
  • 保険会社に縛られずにドラレコを使い続けたい
  • 取り外しや再取付の手間を避けたい

という人は、市販ドラレコの方が向いていると思います。

どちらを選ぶ?判断ポイント

市販ドラレコとドラレコ特約のどちらを選ぶかは、何を重視するかで変わります。

重視したいこと 市販ドラレコ ドラレコ特約
費用を抑えたい
前後2カメラ・360度カメラ・駐車監視など、機種や機能を自分で選びたい
保険会社を見直しても、同じドラレコを使い続けたい ×
事故時に保険会社とつながり、初動対応をサポートしてほしい ×
事故場所や事故映像をスムーズに送信したい

費用や機種の自由度を重視するなら、市販ドラレコが向いています。

一方で、事故時の初動対応や、保険会社とつながれる安心感を重視するなら、ドラレコ特約が向いています。

私の考え

私の考えとしては、ドライブレコーダー自体はつけておくことをおすすめします。
事故やあおり運転などのトラブル時に、映像が残っていることは大きな安心材料になるからです。

そのうえで、私は保険会社のドライブレコーダー特約でつけることもおすすめしています。

理由は、費用面以上に、事故時の対応を重視しているからです。
事故直後は、本当に冷静に対応できないことがあります。

私自身も、以前、会社の車で事故にあったことがあります。
後ろから追突された事故でしたが、初めての事故だったこともあり、かなり動揺しました。

そのときに、ドライブレコーダーから、
「大丈夫ですか?」
といった形で声がかかり、やるべきことを案内してもらえました。

警察への連絡、保険会社への連絡、レッカーの手配、病院へ行くべきかどうかなど、自分だけでは冷静に判断しにくいことも、落ち着いて対応することができました。

この経験から、私はドラレコ特約の価値は、単に映像を残すことだけではないと感じています。

事故にあったときに、きちんと対応できるか。
事故のあとに、必要な連絡や手配を冷静に進められるか。

万が一、意識がもうろうとしたり、自分で連絡できないような状況になったときに、自動で連絡される可能性があるか。

もちろん、ドラレコ特約をつけていれば、すべての事故で必ず自動連絡されるわけではありません。
それでも、事故時に保険会社とつながれる可能性があることは、大きな安心材料だと思います。

そのため、私は費用の安さだけで判断するのではなく、事故時の安心感や初動対応のサポートまで含めて考えるなら、ドライブレコーダー特約でドラレコをつけるのもおすすめだと考えています。

まとめ

ドライブレコーダーは、事故やあおり運転などのトラブル時に役立つため、つけておくことをおすすめします。

ただし、市販ドラレコと保険会社のドラレコ特約には、それぞれ違いがあります。

市販ドラレコは、

  • 費用を抑えやすい
  • 機種を自由に選べる
  • 保険会社を変えてもそのまま使える

という点がメリットです。

一方で、ドラレコ特約は、

  • 事故時に保険会社とつながれる
  • 位置情報や事故映像が送信される
  • 事故時の初動対応をサポートしてもらえる

という点がメリットです。

私の意見としては、事故時の安心感まで考えると、ドライブレコーダー特約でドラレコをつけるのはおすすめです。

ただし、費用をできるだけ抑えたい方、自動車保険を定期的に見直したい方、360度カメラや駐車監視機能など機種に強いこだわりがある方は、市販ドラレコも比較したうえで判断しましょう。

この記事が、
家計を整えるきっかけになれば嬉しいです。

 

1級FP 磯山裕樹

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