【1級FPが解説】NISAの基礎|メリットとデメリット・成長投資枠とつみたて投資枠の違い

「NISAをやったら必ず利益が出る」と思っていませんか?

NISAだから利益がでるとは限りません。NISAは、投資商品を入れる箱の1つです。投資商品の箱は、大きく次の3つがあります。

①普通の箱(特定口座)
②老後の箱(iDeCo)
③利益に対して税金がかからない箱(NISA)

NISAの箱にはどのような特徴があるのでしょうか?

●メリットは?
●誰が利用できる?
●箱の中身に何を入れれる?
●いつまで箱に入れれる?
●いくら入れれる?
●デメリットはない?

今回は、NISAの基礎についてお伝えしていきます。

YOUTUBEで全てを語っておりますので、是非ご覧ください。
動画は約7分の長さがありますが、非常に濃い内容ですのであっという間に見ることができます。
動画の内容は文章でもここから下にまとめておりますので、こちらもご覧ください。

利用できる人

NISAは、利用開始する年の1月1日時点で18歳以上であれば利用できます。

メリット

普通の口座(特定口座)で、株式などを100万円購入して、200万円に値上がりして売却した場合、200万円を受け取ることができるでしょうか?

実は200万円を受け取ることはできません。なぜなら、日本では利益に対して約20%税金が引かれてしまうからです。100万円利益がでているので、20万円の税金が引かれ、手取りは180万円になります。

しかし、NISAの箱に入っている場合は200万円を受け取ることができます。NISAは「利益が出ても税金がかからない箱」です。これがNISAのメリットです。

出典:「NISAを利用する皆さまへ」(金融庁)

入れることができる商品

NISAには、つみたて投資枠と成長投資枠があり、入れることができる商品が違います。


出典:「NISAを利用する皆さまへ」(金融庁)

成長投資枠

成長投資枠は、上場株式、投資信託など、いろんな種類の商品が入れれます。

上場株式は、トヨタやソニーなど、国内外の証券取引所に上場されている株式です。

投資信託やETFは、お弁当の詰め合わせパックのイメージです。たとえばトヨタの株式、ソニーの株式のように一つずつの会社の株式を購入するのではなく、日本に上場している約2000社の企業の株式をまとめて1回で買うことができます。

出典:「NISAを利用する皆さまへ」(金融庁)

つみたて投資枠

つみたて投資枠は、国の基準をクリアした商品だけを入れれます。
国は、投資初心者にも長く安心して投資をしてほしいので、コストが安く、分かりやすく、長期的にメリットを得られやすいものを事前に選んでくれています。


出典:「NISAを利用する皆さまへ」(金融庁)

利用できる期間

2023年までのNISA制度は、限られた期間でしたが、2024年からの新NISAの非課税期間は無期限になっています。


出典:「NISAを利用する皆さまへ」(金融庁)

上限金額

つみたて投資枠と成長投資枠で、「1年毎の箱にいれれる金額」と「生涯で箱にいれれる金額」が異なります。

出典:「NISAを利用する皆さまへ」(金融庁)

1年毎の箱にいれれる金額

年間投資枠の上限は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円です。2つの枠は併用可能なので、年間最大360万円まで利用することができます。

生涯で箱にいれれる金額

生涯利用額は、つみたて投資枠が1800万円、成長投資枠が1200万円、2つの枠を合わせて1800万円です。取得額を総額で管理します。
たとえば、1000万円(取得額)を投資して、1800万円に増えたとしても、NISAの枠は、取得額の1000万円で計算するので800万円の枠が残っています。

商品を売却した場合、売却した商品の取得額の分だけ非課税保有限度額が復活し、翌年以降に再利用することができます。たとえば、1800万円のNISA枠を全部使い、その後、取得額100万円の商品を売却すると、翌年100万円のNISAの枠が復活します。


出典:「NISAを利用する皆さまへ」(金融庁)

デメリット

「NISAは得をすることがあっても損することはない!?」そう思っている人もいるかもしれません。しかし、損失が出たときは、NISA口座でしていたほうが損することがあります。2つのパターンをお伝えします。

①損益通算ができない

たとえば、2つの通常の税金がかかる箱(特定口座)で商品を保有しており、A口座では10万円の利益、B口座では3万円の損失がでています。両方とも売却する場合、A口座の利益10万円に対して2万円の税金がかかるでしょうか?

実は、通常の口座(特定口座)であれば、取引で損が出た場合、利益と損失を通算することができます。このことを損益通算と言います。この場合、利益10万円から損失3万円を引いた7万円に対して税金がかかるので、税金は2万円ではなく、1.4万円になります。

NISA口座では損益通算ができません。たとえば、B口座がNISA口座の場合、3万円の損がでていたとしても、損失を通算することはできないので、利益10万円に対しての税金2万円かかることになります。

②繰越控除ができない

たとえば、100万円を投資していて、50万円に下がっている状態で、子どもの教育費で50万円必要になり現金化したとします。50万円の損失がでていますが、その年にほかの口座で利益がでていなければ、損益通算はできません。

通常の口座(特定口座)であれば、繰越控除ができ、翌年以降3年間この50万円の損失を繰り越すことができます。しかし、NISA口座の場合は、繰越控除はできません。

まとめ

今回は、NISAの基礎についてお伝えしました。

●誰が利用できる?→「利用開始する年の1月1日時点で18歳以上の人」

●メリットは?→「利益が出ても税金がかからない」

●箱の中身に何を入れれる?→「成長投資枠は、上場株式、投資信託など、いろんな種類の商品、つみたて投資枠は、国の基準をクリアした商品」

●いつまで箱に入れれる?→「無期限」

●いくら入れれる?→「年間最大360万円、生涯1800万円」

●デメリットはない?→「損失が出たときは、NISA口座でしていたほうが損することがある」

NISAには少しのデメリットがありますが、投資するのであれば、NISA口座を優先して活用しましょう。

次回は、「NISAやiDeCoをする前に知っておきたい!5つの失敗例と対策」についてお伝えします↓↓↓

【1級FPが解説】NISAやiDeCoをする前に知っておきたい!5つの失敗例と対策

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磯山裕樹

立命館大学を卒業後、旅行会社に就職。連日の出張や残業による仕事中心の生活から家族の時間を作るため、自分で自由に時間を決められる働き方を求め外資系保険会社に転職。総額200万円を投資して徹底的にお金に関する学びを追求。その結果、富裕層ではなく、かつての私と同じ悩みを持つ子育て世代にこそ自身が体感したサービスが必要だと考え、磯山FP事務所を開業。“お金が理由で子供の選択肢を狭めない未来”を実現できる子育て世代を増やすべく日々奔走中。

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