「本がきっかけで、会社の福利厚生制度を調べて見ました。そのなかで割引して保険に入れる団体保険があったので活用したほうがいいでしょうか? 団体保険と保険屋さんから入る生命保険との違いやメリット・デメリットなどを教えていただけませんか?」
書籍「夫婦貯金年150万円の法則」の読者から、P134の『お得がいっぱい「福利厚生制度」をフル活用』の部分について、質問いただきましたので解説していきます。
会社によっては福利厚生制度で団体保険があります。保険は定価が決まっており、基本、割引をして加入することはできません。しかし、会社の福利厚生制度に団体保険があれば、割引して加入することができます。配偶者や子どもも活用できることもあります。
とってもお得な保険なのですが、保険屋さんに相談したときに、「勤め先に団体保険はありますか?」と聞かれることはほぼありません。当然です。団体保険に加入されても手数料が入らないからです。
民間の生命保険より団体保険のほうが必ずいいとは限りませんが、団体保険の存在を知らず、わざわざ高い民間保険に入る理由もありません。
今回は、「団体保険のメリット・デメリットと活用法」についてお伝えします。
YOUTUBEで全てを語っておりますので、是非ご覧ください。
動画は約8分の長さがありますが、非常に濃い内容ですのであっという間に見ることができます。
動画の内容は文章でもここから下にまとめておりますので、こちらもご覧ください。
団体保険のメリット
まず、団体保険のメリットを整理していきます。
保険料が安い
企業が一括して加入者を管理することができるため管理コストが低く、広告宣伝費、保険を販売する人を介するコストも必要がないので、その分保険料を安く設定できています。
加入が容易
医師の診査が必要ない場合や健康を告知する範囲が少ないことで、加入しやすい場合もあります。
配当金が受け取れる
1年ごとに従業員の死亡率等の収支計算を行い、剰余金が発生すれば配当金を受け取れる場合があります。
団体保険のデメリット
次に団体保険のデメリットを整理していきます。
退職後継続できない場合がある
たとえば、会社を辞めて、団体保険を継続することができない場合、持病を持っていては、新たな保険に入れない可能性があります。
退社後も継続利用できる団体保険もありますので、会社に確認しましょう。継続できる場合も、75歳までは継続できるなど、一般的には年齢制限があり、条件が決まっています。一生涯の保障を目的とする場合は向いていません。
1年更新型なので年齢が上がると保険料が高くなる
保険料が年齢が若いときには安く、年齢が上がると高くなる場合が多いです。
ただし、これはデメリットだけではなく、メリットの部分もあります。若いときだけ、保険に加入する場合は、安い保険料で加入できます。一生涯保険料が変わらない保険商品もあるので、その方が良いという人は向いていません。
民間保険のほうが安い場合がある
健康な人、たばこを吸っていない人は民間保険のほうが安い場合があります。
民間保険は、健康状態と喫煙の有無によって保険料が変わる保険商品が増えています。「健康でたばこを吸っていない人」と「不健康でたばこを吸っている人」だとどちらが病気になるリスクが高いかというと、後者になりますよね。なので、保険会社によっては、健康な人、たばこを吸っていない人の保険料を割り引きしており、半額くらいになることもあります。
民間保険と団体保険どっちを利用するか
コストを見ると団体保険のほうが有利な可能性が高いと思います。しかし、保険を考えるときは、コストよりも重要なことがあります。
たとえば、団体保険を活用すると、死亡保険が定価の3割安く加入できるとします。団体保険にあるプランから1000万円の保障を選択し、お得に加入できたとしても、もし万が一が起きた場合、3000万円ないと家族が困ってしまうという状況に気づいていなかったらどうでしょうか?
保険を考えるときに一番大切なことは、自分に必要な内容や保障額を判断することです。
なので、ご自身の状況を把握し、自分で保険を判断できる状態にした状態で、コストや内容を比較して、必要な保険が有利な条件で入れるほうを選択することがおすすめです。保険の基礎知識を学ぶ方法はいくつかあります。
本を読む
保険の本はたくさん出版されています。
1冊だけ読むとたまたま読んだ本が偏った情報なこともあるので、2.3冊読むことをおすすめします。
ブログやYouTubeを見る
本以上にたくさんの情報があり、本以上に誰でも発信できるので、正しい情報と間違った情報の区別がつきずらく、調べれば調べるほどよくわからなくなる人をたくさんみてきました。
いきなり、ブログやYouTubeを見るのではなく、本で体系的に保険の基礎知識を学んだ後、ブログやYouTubeを見ることがおすすめです。保険の基礎知識を体系的に学べる動画とブログを作成していますので、よければご活用ください。
無料の保険屋さんに教えてもらう
多くの人がこの方法でやっているかと思います。理由は、無料で楽だからです。
しかし、保険屋さんは当たりはずれが大きいです。また、団体保険を提案しても保険屋さんの手数料にならないので、ほとんどの保険屋さんは団体保険をすすめてくれません。いろんなデメリットを伝えて、自分が扱っている商品をおすすめされることがほとんどです。
保険の知識の差がありすぎると、カモにされてしまいますので、無料の保険屋さんに相談する前に、本やブログ、YouTubeなどで保険の基礎知識を学んで活用しましょう。
有料のお金の専門家に教えてもらう
無料だと、保険を販売して手数料をいただかないとビジネスとして成立しません。
有料の場合は、相談料はかかりますが、保険を販売する必要がないので、中立的な情報を得ることができる可能性が高いと思います。
有料のお金の専門家やお金のスクールも最近は増えてきましたが、有料だから必ず中立的な情報を得ることができるかどうかはわからないので、しっかりどの専門家を活用するか、見極めることが大切です。
専門家の見極め方や保険の基礎知識を体系的に学びたい人は、私の著書の第2章、3章に詳しく書いているので、良ければみてみてください。
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まとめ
今回は、団体保険のメリット・デメリット、民間保険と団体保険どっちを利用するかについてお伝えしました。
次回は、「安いだけで選ぶと失敗する県民共済のメリット・デメリット」についてお伝えします↓↓↓
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